生化学

生化学(34)エネルギー代謝促進ホルモン

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生化学(34)エネルギー代謝促進ホルモン

今回は、『エネルギー代謝とホルモン』の中のエネルギー代謝とヘルスネスホルモン(健康の場を作るホルモン/崎谷先生命名)の前編。

特に、糖のエネルギー代謝のマスターホルモンと言われる『甲状腺ホルモン』について。

0:37

■甲状腺ホルモンとは

甲状腺ホルモンは、特にコルチゾールやセロトニン、エストロゲンといったストレスホルモンとのバランスで体内では成り立ってる。

具体的には、ストレスあるいは炎症が起きた時には、コルチゾール、エストロゲン、セロトニンといったストレスホルモンがUPするが、その状態では甲状腺ホルモンは低下してる。

逆に、糖のエネルギー代謝が回ってる状態では、甲状腺ホルモンが高くて、ストレス・炎症を引き起こすコルチゾールやセロトニン、エストロゲンは抑えられる。

このように、これらは必ずシーソー関係になってる。

1:38

甲状腺ホルモンは“坑道のカナリア(Canary in the mine)”とも言われてる。

これはつまり、“危険を知らせるのに坑道の中に有毒ガスなどがある場合、坑道に放したカナリアは死んでしまい帰ってこない。ところが、その坑道に有毒ガスがない場合はカナリアは無事に帰ってくる”というもの。なので、危険を察知する指標になるということである。

2:15

体内において、私たちの何か病気あるいは心身の不調時に甲状腺ホルモンを見ることで全てがわかるというぐらい重要なホルモン。

2:32〈映像確認〉

(甲状腺の図示)

解剖学的に喉仏のちょうど気管のところ。喉の喉頭の上の部分に左右にわたって甲状腺組織が存在してる。

この甲状腺組織で作られるホルモンが「甲状腺ホルモン」である。

3:09

甲状腺ホルモンは脳の一番上から見ていくと・・・

視床下部から下垂体に対して“甲状腺を刺激するホルモンを出して刺激しなさい”という命令を出すのが「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン/thyrotropin-releasing hormone,TRH」。

そして、脳下垂体前葉から「甲状腺刺激ホルモン/thyroid-stimulating hormone,TSH」が出て、甲状腺が刺激される。

すると、ほとんどが「T4」という不活性型のホルモンとして放出される。

また、一方の活性型のホルモンのことを「トライアイオードサイオニン/Triiodo thyronine,T3」という。こっちは大体全体の1/4しか産生されない。

4:13

上記にある3/4を占める不活性型の甲状腺ホルモンT4は放出された後、ほとんどが肝臓で調整されてる。

肝臓でエネルギー代謝が回っていれば、不活性型のT4を活性型のT3に変える。そして、肝臓から活性型のT3=活性型の甲状腺ホルモンを放出して糖のエネルギー代謝あるいはステロイド合成にその甲状腺ホルモンを使う。

また、一部は腸管に入り、腸管の中で腸内微生物によってT4がT3に変えられる。これはマイナーケーン(5:07)。こちらでは、腸の中からT3が発生するという部分がある。

5:19

また、アンチ甲状腺というのもあり、それが「リバースT3」というもの。

リバースT3とは:甲状腺ホルモンの不活性型であるT4がエネルギー代謝が回ってない、あるいはストレス下にある時にT3に変わらずにリバースT3というものに変わる。このリバースT3というのは、活性型のT3の逆の働きをする。

5:57

肝臓で不活性型T4を実際の細胞で機能する活性型の甲状腺ホルモンT3に変換するのに最も大切なものは「糖」=グルコース、フルクトース。

肝臓のミトコンドリアのエネルギー源になる糖は絶対に必要である。それに加えて、良質のコラーゲンがあれば尚良いということになる。

特に、肝臓に蓄えられてるグリコーゲン、あるいは血液中のグルコースがいかに肝臓に取り入れられるか、ということでT4→T3になる=つまり活性型の甲状腺ホルモンができるかどうかは糖に依存してるということである。

なので、低血糖を引き起こすファスティング、糖質制限、ケトン食といった極端な食事法では当然甲状腺機能低下になる。

7:14

したがって、極端な食事から糖を中心としてコラーゲン、塩、果物、ミネラルもしっかり摂るような原始人食に変えるだけで、甲状腺機能が治癒する。これはほとんどが治癒する。

ただし前提としては、エストロゲン&プーファフリーといった食事法(原始人食)を5年くらいかけてしっかりやること。すると、どのような人でも甲状腺機能は回復する。

7:58

そして、肝臓でT4→T3の変換をブロックするものとして、ストレスホルモンのコルチゾールやアドレナリンがストレスにより上昇する。

このストレスホルモンはT3を作らずにリバースT3を作ってしまう。つまり、逆に甲状腺機能を抑える方を作ってしまうということ。

またプーファも、“肝臓で不活性型T4を活性型T3に変換する”というこの変換を強力にブロックする。

8:45

甲状腺ホルモンは血液中ではタンパク質とほとんど結合してる。

甲状腺ホルモンも脂なので、水溶性を持つためには親水性のあるタンパク質と結びつくことが大事になってくる。

特に、

・アルブミン

・トランスサイレチン

・甲状腺結合グロビン

このようなタンパク質に結合し、私たちの全身の血液を循環してる。

9:22

そして、タンパク質と結合した甲状腺ホルモンは細胞内に入っていく。

ミトコンドリア、あるいは遺伝子が格納されてる核(遺伝子がある部分)にダイレクトに入って作用していく。

これが甲状腺ホルモンである。

9:46

甲状腺ホルモンを運ぶトランスポーター=タンパク質。

ストレスがかかると甲状腺機能が低下するが、甲状腺ホルモンと結合するタンパク質も低下していく。

すると、細胞内に甲状腺ホルモンを届けられないという事態になる。

10:14

■プーファと甲状腺ホルモン

プーファは強力な甲状腺ホルモンのブロック作用を持ってる。

プーファは、私たちの細胞に対する甲状腺のあらゆる作用を多段階でブロックする。

例えば、

①活性型の甲状腺ホルモンが産生されるところでブロックする。これはコルチゾールやアドレナリンと同じような作用を持ってる。

②甲状腺ホルモンがタンパク質とくっついて初めて私たちの血液を循環するが、そのタンパク質を奪う。そして、甲状腺ホルモンをタンパク質と結合させないことで、甲状腺ホルモンが全身に循環してつつがなく私たちの細胞内に入ってくることをブロックする。

③無事に甲状腺ホルモンが細胞内に入ったとしても、甲状腺ホルモンが細胞内で作用する部位に対してプーファが邪魔をする(甲状腺ホルモンが働く作用をブロックする)。

11:44

つまり、

・甲状腺ホルモンが産生される

・産生された後に血液を循環する

・細胞内に入って甲状腺ホルモンが実際に私たちの細胞に作用する

という3段階の全てブロックするのがプーファ。

もちろん、プーファから産生されるMDA、4HNE、4HHEといったアルデヒドはミトコンドリアを潰していくので甲状腺にダイレクトにダメージを与えるのは当然と言える。

これは、甲状腺だけでなく全組織がアルデヒドで潰されていく。

12:43

不活性型の甲状腺ホルモンT4から活性型の甲状腺ホルモンT3への変換はほとんどが肝臓で行われるが、この変換をブロックするのはプーファである。

13:03

さらに、魚の油に含まれるDHA。

これは、最も不飽和度が高い(二重結合(不飽和結合)が多い)。

炭素のチェーンが長い(長鎖)。これは長ければ長いほど甲状腺ホルモンの細胞内での働きを妨げる。

13:34

実際にオメガ3のペアレントオイルと言われてる「リノレイン酸」は、オメガ6のペアレントオイルである「リノール酸」(植物油脂)よりも3倍以上も甲状腺ホルモンのブロック作用が強いということがわかってる。

つまり、オメガ3は最も私たちの糖のエネルギー代謝をブロックする毒性物質であるということである。

14:05

また、血液でプーファが甲状腺ホルモンと結合してるタンパク質にも結合し、甲状腺ホルモンをキックアウトする。

そして、甲状腺ホルモンが細胞内に移行できないようにする。

14:22

ということで、プーファは私たちの細胞に作用する甲状腺ホルモンのあらゆるステップを妨害することによって、実質上、甲状腺機能低下症を引き起こすということである。

14:44

■女性と甲状腺/甲状腺腫

女性は、思春期・妊娠期間・更年期にかけて一時的に甲状腺が腫れることがある。

これを「甲状腺腫」という言い方をするが、これは甲状腺機能低下のサイン。

何故、一時的に甲状腺が腫れるということが起こるのか?

これは、思春期、妊娠期間の一定期間、更年期といった時には一時的にエストロゲンがプロゲステロンという保護ホルモンよりかなり優位になる。

それをエストロゲン・ドミナンス(エストロゲン優位)というが、この状態では甲状腺が一時的に腫れる。

というのは、エストロゲンはプーファの遊離脂肪酸濃度を高くするから。リポリシスを起こし、脂肪に溜まってるプーファを遊離脂肪酸として血液中に放出させる。

先述の通り、プーファはあらゆる段階で甲状腺ホルモンの作用をブロックする。

15:59

そして、エストロゲンそのものは肝臓障害を引き起こすために、T4→T3に変換する部位(コルチゾールやプーファがブロックする部分)をエストロゲンもブロックする。

ということで、一時的に甲状腺機能が低下するために“甲状腺ホルモンをたくさん出せ”という指令に伴って、脳下垂体からTSH(甲状腺刺激ホルモン)が出ることにより甲状腺が一時的に過剰に刺激を受けて細胞が大きくなる(浮腫)。

そして、甲状腺腫になるということ。

16:54

■生命維持と甲状腺ホルモン

甲状腺ホルモンは、私たちの生命維持にとって生命線である。

・ミトコンドリアのエネルギー&熱産生には必ず必要なもの。

・また、保護ステロイドホルモンの産生にも甲状腺ホルモンは必要不可欠である。

その他にも、甲状腺ホルモンは私たちのヘルスネスフィールド(健康の場)を作るのには大変寄与してるが、上記の2つをしっかり押さえることが大事。

17:31〈映像確認〉

*糖の完全燃焼(図示)

ミトコンドリアの中では、

・酸素

・糖

・活性型の甲状腺ホルモンT3

という3つが合わさって初めて糖から電子を取り出し、ATPというエネルギーとミラクルホルモンであるCO2を作り出す。

これが「酸化的リン酸化」と呼ばれるもので、徹底的に糖を酸化することでエネルギーとCO2を得るということ。

18:13

そして、ミラクルホルモンのCO2ができることで初めて、酸素を運ぶヘモグロビンから酸素を遊離させて自らCO2はヘモグロビンと結合する。

そのことにより初めて酸素がミトコンドリアに届けられる。

この循環がフィードフォワード機構。

正のフィードバックともいうが、糖のエネルギー代謝が回り、しっかりCO2ができるとさらにまた糖のエネルギー代謝が回るという好循環。これが糖の完全燃焼。

心身がすこぶる健康な人の体ではこの良い循環が起こってる。

19:09

これは逆にいうと、このどこかに障害があると糖の不完全燃焼が起こり、問題が起こってくる。

これが現代病と言われるガン、自己免疫疾患、アレルギー、精神疾患(うつ病)といったもの。これらは全て、循環のどこかにダメージを受けてるという状態。

19:35

なので、糖の完全燃焼の図をしっかり覚えて、そこをしっかり回すこと。

19:51

*保護ステロイドホルモンの産生

保護ステロイドホルモン=アンチストレスステロイド(ホルモン)

実際には、糖から作ったLDLコレステロールという非常に重要なコレステロールがある。これに、ビタミンA、活性型甲状腺ホルモンのコンビ(+ビタミンB3(ナイアシンアミド)も使用するが)があって、ミトコンドリアで初めて「プレグネノロン」という保護ステロイドホルモンが作られる。

さらに、プレグネノロンから「プロゲステロン」、「DHEA」というホルモンが作られる。

また、さらには「アンドロジェン」という保護ホルモンも。

これらの保護ホルモンはアンチストレスホルモンと呼ばれ、私たちのストレスを軽減するために使用されてる。

20:59

したがって、

・ミトコンドリアが甲状腺ホルモンとブドウ糖・果糖、酸素の3つからATP、CO2を作る。

または、

・保護ステロイドホルモンを作る。

これはいずれも私たちの生命のフローをさせるために重要なポイントである。

21:31

■甲状腺機能と老化・健康・寿命

(私たちの参考になる話)

ボノボという類人猿がいてる。

ボノボは加齢性の変化があまり見られない哺乳類である。

齧歯類のネズミの中ではハダカデバネズミというのがいてる。これは普通のネズミの10倍くらいの寿命を持っていて、死ぬまで全く老化の兆候がないという動物。

哺乳類ではボノボが同じような資質を持ってる。ボノボの死因はあくまでも食べ物がなくなったり怪我などが大半で、ガンや糖尿病、関節リウマチといった慢性病にかかって亡くなるということはほとんどない。

22:31

何故、ボノボまたはハダカデバネズミがこれほど寿命が長く、老化現象も見られないのか?

それには、「甲状腺ホルモンのレベルが終生高い」というのがある。

チンパンジーや人は環境因子で思春期以降に甲状腺ホルモンのレベルは低下していく。

それに比べ、ボノボは甲状腺ホルモンのレベルが非常に高い。これが、老化・健康・寿命に寄与してるということ。

つまり、老化をストップさせる。

23:13

ちなみに、ボノボは攻撃性のなさやセクシュアリティで有名。

つまり、人間やチンパンジーに見られるような過剰な攻撃性は明らかに甲状腺機能低下と関係してるということ。

23:36〈映像確認〉

バスコップスカルと言われる頭蓋骨がある(図示)

これは、258万年前から1万2千年前のものなので、私たちがまだ農耕または牧畜革命をしてない時代の人間の頭蓋骨。

右)ボノボの頭蓋骨

これは非常に全体の頭蓋骨のサイズが大きいことがわかる。

24:12

上)実際にバスコップスカルと現代の人間の頭蓋骨を比べた写真がある。

これは、明らかに現代人の頭蓋骨そのものがかなり小さくなってる。

この、脳の発達というのも極めて甲状腺機能に依存してる。

つまり、ボノボも含め昔の人間は今の人間よりもはるかに甲状腺機能が高かったということが、図の頭蓋骨の大きさだけでも窺い知れる。

24:57

■甲状腺機能と知能・創造性

私たちは加齢と共にある一定の経験値が増えるため、経験からくるような知性は上昇する。

一方で、子供の時にあったような創造性=何かを作るもの、あるいは自由さという創造性は低下していく。

つまり、幼少時の脳の代謝や甲状腺機能が高い時ほど創造性に代表される流動性知能(fluid intelligence)が高いということがわかってる。

これは、今の現代人ではだいたい25〜26歳がピークだと言われてる。それ以降はどんどん創造性が低下していく。これも甲状腺機能と関係してるということである。

26:09

■甲状腺ホルモンと糖の代謝(平常時・緊急時)

甲状腺ホルモンは肝臓のグリコーゲンからグルコースを放出する作用も持ってる。

それにより、低血糖などで余分に糖が必要な時に全身の細胞の特に脳や赤血球という糖しか使えない器官、または運動する筋肉でグルコースを放出させる。

なので、平時の血糖上昇ホルモンでもある。

26:47

そして、低血糖が続く状態になる長期の有酸素運動、糖質制限、ファスティングといった緊急時にはアドレナリンが出て、肝臓のグリコーゲンから糖を放出させる。

なので、甲状腺ホルモンは緊急時ではなく、どちらかというと平時の血糖上昇ホルモンだと覚えるとわかりやすい。

27:21〈映像確認〉

■甲状腺機能低下症

慢性疲労、易感染性(毎年のインフルエンザ、あるいは周期的に起こるパンデミック)、うつ、関心低下、物忘れ、集中力低下、便秘、関節の痛み、筋肉痛、浮腫といったものは全て甲状腺機能低下症の部分症状。

これを、現代医学では別々に病名をつける。

例えば、

感染のしやすさ(易感染性):結核やインフルエンザ感染などの病名をつける。

慢性疲労:慢性疲労症候群

うつ:うつ病

物忘れ:アルツハイマー

集中力低下:多動症

便秘:便秘症、腸の炎症性疾患

関節の痛み、筋肉痛:リウマチ、慢性疲労症候群

浮腫:腎臓または心臓の病気

と、臓器診断で病名をつける。

28:35

ところが、これらは全て一連の症状。甲状腺機能の低下を示す一部分症状である。

何故、このような状態が起こるのかを以降で詳しく見ていきます。

28:55

また、貧血も同じく。

鉄欠乏性貧血は稀な病態で、ほとんどの貧血状態は甲状腺機能低下症から来てるということ。

29:14

■甲状腺機能低下症と消化器系

・消化管の動き

消化は甲状腺機能低下によって低下していく。

消化管の蠕動運動が動かなくなると、便秘あるいは誇張という栄養吸収不良が起こる。

何故かというと、腸の動きが止まってしまうとバクテリアが増加する。バクテリアが増加すると、栄養吸収不良が起こる。

また、さらに余分な発酵が起こったりすることで腸にガスが溜まり誇張が起こる。

そして、小腸細菌過剰症候群からバクテリアが発するエンドトキシンによってリーキーガットが起こる。また、リーキーガットからもエンドトキシンが血液中に入り、関節リウマチやインフルエンザなどウイルス感染の原因になる。

30:20

・肝臓に対する甲状腺

グリコーゲンから糖への変換速度が甲状腺機能低下により低下する。すると、低血糖となり、さらに脂肪のタンパク質が分解されシックネスフィールドになっていく。

30:42

・デトックス速度の低下

これが一番痛い。

エストロゲンやプーファといった毒性物質の排出が非常に遅れていく。

そのために、毒性物質が長く作用するという事態になってくる。

31:05

このように、消化器にも甲状腺機能は非常に重要な作用を持ってる。

31:14

■甲状腺機能低下症/粘液水腫

甲状腺機能低下症では「粘液水腫(myxedema)」という浮腫があるが、これはかなり全身に浮腫みが出る。

そして、これは皮膚が黄色くなるのが非常に多い。

これも、甲状腺機能低下による肝臓の働きの低下。これにより、βカロテンという植物性の色素が、肝臓の値が正常であればビタミンAに変換されていくが、この変換速度が低下し「高カロチン血症」になる。

すると、手のひらや足の裏を中心に黄色くなってくる。粘液水腫で皮膚が黄色いのも、実は肝臓の働きが低下してるからである。

32:12

■甲状腺機能低下と胆石

さらに、お腹の痛みの大きな原因である胆石、胆嚢炎。非常に強い痛みを伴うことを疝痛(せんつう)ともいうが、これは実は胆のうの動きも低下する。

甲状腺機能が低下すると、胆のうの収縮・拡張がなくなるために胆のうが動かない。そうなると、胆汁がずっと溜まりっぱなしということになる。

すると、だんだんそれが泥になり石になってくる。これが胆石の原因。

32:48

胆汁が出ないとどうなるのか?

それは、コレステロールや脂溶性ビタミンADEKという非常に重要な生命不可欠の物質の吸収低下が起こり、最終的に様々な病態を引き起こす。

これは、もちろんビタミンAがないので、ミトコンドリアの保護ステロイドの産生も低下していく。

33:15

このように、胆石というのは甲状腺機能低下が引き起こす病態である。

33:28

■βカロテンとプーファ

Βカロテンは長鎖多価不飽和脂肪酸(プーファ)とよく似た構造をしてる。

これは二重結合(不飽和結合)が非常に多い形。

そして、このβカロテンは酸化されるとプーファと同じくフリーラジカルを発生させる。

プーファはMDAなどのアルデヒドを発生させるが、βカロテンは活性酸素種と抗ガン剤であるエポキシドのような強力な細胞毒性を持ったものに変換される。

これらは、いずれも強力なミトコンドリア障害を引き起こすので、βカロテンがやはりビタミンAにならないような状態となる。

甲状腺機能低下では、このような植物性の色素も危険だということである。

34:24

■甲状腺ホルモンの作用をブロックする最大のもの

【プーファと甲状腺ホルモン】(10:14〜)のところでプーファが甲状腺ホルモンの作用を多段階で邪魔するという話があったが、不飽和度が高い=二重結合が多いほど甲状腺ホルモンの働きをブロックする。

シードオイル、植物油脂、亜麻仁といったものよりも、DHA、EPAといった魚の油の方が二重結合が多い。

つまり、EPA、DHAが最大に甲状腺ホルモンの作用をブロックするということ。

35:09

■甲状腺機能とストレスホルモン

甲状腺機能が低下するとアロマテースが活性化することがわかってる。

つまり、脂肪細胞などでエストロゲン産生が高まるということ。

これは、ストレスホルモンと甲状腺機能は実はシーソー関係にあるということ(冒頭に記述0:37〜)。

35:33

《よく質問を受けること》

“血液検査で甲状腺ホルモン値を測り、甲状腺ホルモンの濃度・・・例えば活性型のT3や不活性型のT4いずれも正常値で問題がないのに、何故か甲状腺機能低下のような症状が続いてる”という人がいる。

これは、血液検査は全く意味がないということ、また、こういったサイエンスの基礎がわかってる人じゃないと血液検査は解釈が非常に難しい。

36:15

何故なら・・・

例えば、プーファが遊離脂肪酸として血液中にたくさんある場合は、甲状腺ホルモンが細胞に入るところでそもそもブロックされてしまう。

ということは、甲状腺ホルモンが細胞で働いていないのにも関わらず、血液中だけを見ると甲状腺ホルモンはたくさんある状態。

こういった状態は同じく甲状腺機能低下症の症状を引き起こすが、血液検査ではこの病態は知ることはできないということになる。

なので、臨床症状と血液検査を見て、それを組み合わせて考えないといけない。

37:05

■甲状腺ホルモンと脳細胞の関係

脳細胞の活性型甲状腺ホルモン濃度は血液濃度の6倍もある。

脳は全身の糖の60%、酸素は全身の1/4(25%)を消費する大食らい器官。脳の代謝を反映してるのは実は甲状腺ホルモンの濃度の高さだということ。

それほど、脳は糖のエネルギー代謝が盛んな組織である。

37:48

*ストレスがあると脳の発達障害が起こる

ストレスホルモン:エストロゲン、セロトニン、コルチゾール、オキシトシン

このようなストレスホルモンがUPすると、遊離脂肪酸、遊離アミノ酸が血液中に放出される。

プーファは脳でも甲状腺ホルモンの取り込みをブロックするので、脳に甲状腺ホルモンが入らないという状態になってしまう。

すると、脳の発達や成長、さらにはダメージの後の修復、あるいは脳の機能の維持といったところが全てダメージを受けるということになる。

つまり、ストレスあるいはプーファ過剰は脳の発達障害を引き起こすということ。

38:55

■甲状腺機能低下と痛風

これも非常に深い関係がある。

一般的に甲状腺機能が低下すると尿酸値は高くなる。

尿酸は強力な抗酸化物質なので、甲状腺機能低下によるミトコンドリア障害をカバーしてるのではないか、と考えられてることもある。

しかし、元々痛風は尿酸値が高いから起こるものではなく、尿酸が発生する“場”が炎症の場であれば、その時のフリーラジカルである過剰な活性酸素や一酸化窒素が炎症を引き起こす(と、『自然治癒はハチミツから』の本にも詳しく書いてる)。

甲状腺機能が低下すると、尿酸ができる場がシックネスフィールド=炎症の場になるから痛風は起こる。

つまり、これは痛風でさえも甲状腺機能低下症の部分症状であるということが言える。

40:10

■甲状腺ホルモンと学習性無力症

学習性無力症:要するに「無気力状態」。

学習性無力症はその無気力状態を学習すること。

このように無気力状態では活性型甲状腺ホルモンの値が低下してくる。

40:36

実際に、無気力状態を作ったラットに活性型甲状腺ホルモンのT3を投与すると、無気力状態から元の状態に回復することが可能になる。

40:57

■甲状腺機能低下症と免疫

これも非常に重要。

甲状腺機能低下症で胸腺の萎縮が起こる。

胸腺が萎縮するとエイズと同じ免疫不全、免疫抑制状態をきたす。

コルチゾール、エストロゲンが上昇すると胸腺が萎縮する。

そういう状態では炎症を止められない。リンパ球のB細胞、T細胞ともにコントロール不良になり、過剰に炎症を引き起こしてしまう。

なので、「免疫異常」と呼ばれてる病態も全て甲状腺機能低下症の部分症状ということである。

42:08

■頭髪が薄くなるのは全身症状

女性の男性型脱毛症と言われる病態では、甲状腺機能の低下が起こってることがすでに報告されてる。

つまり、全身の糖のエネルギー代謝が低下することにより、部分症状として「髪の毛が薄くなり脱毛していく」という状態が起こってるということ。

42:44

■甲状腺機能低下症と感染症・慢性病

甲状腺機能低下症では、“若いうちに感染症で死亡しない場合は、高齢になって心臓血管疾患、脳卒中、ガンなどの慢性病で死亡する”ということが昔から言われてる。

ちなみに「感染症」というのは存在しないと私はいつも言ってるが、これは単なる甲状腺機能低下症で炎症が過剰に起こることで死亡する、あるいは、エンドトキシンによる炎症で死亡するという意味。

なので、実際にバクテリアや存在しないようなウイルスが病原体というイメージで捉えられる「感染症」は間違ってる。

あくまでも、感染症と呼ばれてるような病態、慢性病と呼ばれてるガン、脳卒中、心臓血管疾患、自己免疫疾患というものも甲状腺機能低下症の部分障害。

43:52〈映像確認〉

1970年代にバーンズという小児科医の医師が、ウサギの甲状腺を除去し、その経過観察をした実験結果を報告してる。

すると、甲状腺を除去しただけで動脈が血栓で完全に詰まってしまう(44:15動脈の断面図図示)。

つまり、これにより動脈硬化が多発した。甲状腺がないだけで動脈硬化が起こるということ。

44:32〈映像確認〉

7万人の死体病理解剖。この、オーストラリアで行われた病理解剖でわかったことが非常に興味深いことである。

1945年に結核の抗生物質が発見される前、つまり、1945年以前では結核で亡くなった死亡者を死体解剖したところ冠動脈はほとんど詰まりかけていた。これは上記のウサギの動脈硬化と同じく、ほとんど血管が詰まりかけていた。つまり、心筋梗塞。

そして、1945年以降に結核の抗生物質が発見された後は結核で死ぬ人は減った。

45:21

しかし、次はほとんどが心筋梗塞、血管障害、ガンで死んでる。その心筋梗塞の死亡者を死体病理解剖すると肺に結核を持っていた。

つまり、結核菌に感染したけど、結核の抗生物質が少しは効果があり全身に播種するような増殖は防げていたが、結核菌そのものが肺に認められた。

これは全て甲状腺機能低下。なので、死体解剖しても、死因はやはり甲状腺機能低下からくるもだということを感染症と慢性病の関係で見ると、これが如実に現れてる。

46:27

■甲状腺機能低下と動脈硬化・心臓血管疾患

これは、様々な理由で起こる。

例えば、血小板(血豆)がたくさん血液にできて血管を詰まらせてしまう。凝集能亢進が甲状腺機能低下で起こる(実際は、セロトニンなどの物質が血小板を凝集させる)。

そして、甲状腺刺激ホルモンが上昇する。これは、必ず甲状腺機能低下症では甲状腺刺激ホルモンが上昇する。

甲状腺刺激ホルモンは、それ自体が炎症性物質。

なので、甲状腺刺激ホルモンが慢性的に高い状態にあると、炎症が持続的に続くということになる。

47:21

そして、甲状腺機能が低下すると心臓のポンプ作用であるギュッと収縮して、その後血液を受けてリラックスし血液を受け入れる(リラックスして拡張する)という作用がどちらも障害される。

そして、甲状腺機能低下で不整脈が起こる。それにより、血栓が心臓にできやすくなる。

47:51

また、「血管の抵抗性を高める」というのは、動脈硬化が起こるから。

そして、血管の筋肉が収縮して緩む(収縮してリラックスする)というこのリラックスができなくなるのが、主に甲状腺機能低下で引き起こされる。

48:11

そして、「ホモシステイン」。

動脈硬化を進めると言われてるシステイン、メチオニンの代謝産物。これも蓄積していく。

48:24

さらに、「酸化LDLコレステロール」。

これは、実際はエステル化コレステロール。プーファが結合したエステル化コレステロールが酸化することにより動脈硬化が引き起こされる。

このエステル化したLDLコレステロール、プーファが酸化するというのも甲状腺機能低下の状態。

49:00

これらの、複数の要因が絡み合って動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中が引き起こされる。

49:10

消化管でミネラル吸収の障害が甲状腺機能の低下で起こる。

これは、特にマグネシウム。

元々、マグネシウムは腸管からの吸収が非常に難しいミネラルだけど、このミネラルの吸収障害がさらに深刻になると、血管が縮こまってしまい痙攣を起こしてリラックスできない状態になる。血栓傾向。

あるいは、脳でそれが起こるとイライラ感が増す。

このようなことで動脈硬化、心筋梗塞を起こす原因にもなる。

49:54

■遊離アミノ酸

また、ストレスで増加する遊離アミノ酸について。

遊離脂肪酸だけでなく、ストレスで増加するアミノ酸にも問題があるものがある。

それが筋肉に含まれてる、

・システイン

・メチオニン

・トリプトファン

という3つ組。

それに興奮性アミノ酸と言われてる、

・グルタミン酸

・アスパラギン酸

こういったものが甲状腺にダイレクトにダメージを与えて、甲状腺ホルモンの産生をブロックする。すると、ミトコンドリアでのエネルギー産生、あるいは保護ステロイドの産生が遊離アミノ酸によってブロックされるということになる。

50:57

■甲状腺機能のチェック

これは、血液ではわからないということだった(35:33〜)が、何を甲状腺機能の指標にしたら良いのか。

これは、まず「体温」と「心拍数」は非常に大事。

起床時の体温と心拍数が、朝食後には糖がしっかり入るために体温・心拍数共に上昇する。

これが、正常の甲状腺機能の場合である。

51:37

例えば、心拍数が150回/1分ある場合。

実際に医学では心拍数が100以上だと頻脈と定義してる。

つまり、150回になるということは、これはかなりの頻脈だということになる。

この時に、甲状腺機能はどうなってるのか?

脈だけを見ると、「甲状腺機能亢進」なのか「甲状腺機能低下」なのかはわからない。

正常の甲状腺機能の場合だと、心拍数約50〜100。

甲状腺機能が低下すると、心拍数がもっと徐脈になると言われてる。これは本当にそうなのか?

52:32

上記の話(50:57〜)での甲状腺機能低下では体温・心拍数共に朝食後には逆に下降していく。つまり、体温も心拍数も下がってしまう。

それの理由としては、寝てる間にコルチゾール、アドレナリン、エストロゲンといったストレスホルモンが高くなってる。それにより、心拍数が高くて、コルチゾールが筋肉タンパク質を分解する時の熱で体温が実は高い。

ところが、朝食で糖・タンパク質・飽和脂肪酸が体内に入ってくると、ストレスホルモンが下がってくる。すると、体温・心拍数共に減少していく。

つまり、朝食後に体温・心拍数が上がるのが正常の甲状腺機能を持ってるという指標になる。

一方で、甲状腺機能低下の人は朝食を摂ったのにも関わらず体温・心拍数共に減少していくという兆候が見られる。

53:43

では、51:37〜の心拍数が150回/1分もある頻脈の状態は「甲状腺機能亢進」と「甲状腺機能低下」のどちらになるか。

甲状腺機能低下の状態ではストレスホルモンが上昇する。ストレスホルモンのアドレナリン、コルチゾールなどが上昇すると心拍数が上がる。

すると、甲状腺機能低下の人は安静時でも150回という頻拍の状態でも不思議ではない。

したがって、心拍数だけを見て頻脈であるからといって「甲状腺機能亢進」と医者はよく診断するがそれは大きな間違い。これは、「甲状腺機能低下症」でも頻脈になる。

54:40

また、アドレナリンが高くなると手足の抹消組織や鼻が冷たくなってくる。

なので、手で触ってみて、手足や鼻が冷たいという状態では、いくら150回という頻脈であっても甲状腺機能は低下してる、と評価しないといけないということである。

55:10

*甲状腺機能低下と耐寒性

またさらに、甲状腺機能が低下してる人は耐寒性が低下する。

つまり、異様な寒がりである。

甲状腺機能低下では、ミトコンドリアの熱産生がそもそも低下するので、耐寒性の低下が起こる。

55:32

*低血糖

そして、低血糖。

甲状腺機能低下で低血糖が起こる。

そうなると、代謝が低下していく。アドレナリン、コルチゾールが上昇する。

すると、先述と同じく四肢末端、鼻を触ると非常に冷たくなる。

これは、脳、心臓にエネルギー資源を持っていくから。

つまり、脳、心臓の体温をキープするために皮膚や四肢末端を犠牲にするということである。

56:12

*甲状腺機能と体温

ポップカルチャーで“体温が上がれば病気は治る”というような標語が流れてるが、これは大きな間違い。

コルチゾールの筋肉分解でも体温が上がるし、サウナなどで体温を上げるというのは一時的な効果はあるかもしれないが、それは根治療法にはならない。

何故なら、体温は甲状腺機能が担ってるから。

つまり、甲状腺機能を回復させて、ミトコンドリアの糖のエネルギー代謝を回復させることができれば自然に慢性病も治り、体温も上昇する。

これが正しいメカニズムである。

57:04

つまり、糖のエネルギー代謝をしっかり回す&甲状腺機能を高めることで体温も上昇するということ。

なので、サウナなどで一時的に体温を上げるというのは時間が経てばまたすぐに戻ってしまう。しかし、甲状腺機能を回復させれば、運動しなくても持続的に37℃をキープできる。

そして、基礎代謝も非常に高くなる状態をキープすることができる。

57:41

■甲状腺機能低下と不眠

甲状腺機能低下症で困る大きな症状として「不眠」がある。

甲状腺機能低下は低血糖を起こし、夜中にストレスホルモンが高くなる。

特に、AM1〜2にアドレナリンがピークになる。この時間帯から少し後に悪夢を見たり、動悸や寝汗を掻く。あるいは、尿意を催して起きることがある。

こういった時は甲状腺機能が一時的に低下してるので、何か血糖値を上げるもの(塩分)によって甲状腺機能を回復させることで初めてまた眠りにつくことが可能になる。

58:38

■甲状腺機能のチェック:乳酸濃度・CO2濃度

甲状腺機能が低下してるとミトコンドリアでの糖の完全燃焼がブロックされる。すると、血液中に乳酸が溜まる。

つまり、甲状腺機能低下を示唆する血液検査としては血液中の乳酸濃度を測る方が甲状腺ホルモン濃度を測るよりもはるかに指標になるということ。

あるいは、ミラクルホルモンである二酸化炭素が産生されなくなる。

したがって、息を吐いて二酸化炭素濃度を測っても甲状腺機能が高いか低いかをチェックすることが可能。

59:28

■高コレステロール血症

コレステロールそのものが高い=悪いことではない。

その状態が悪いということである。

何が悪いか↓

LDLコレステロールに甲状腺ホルモン、ビタミンAで初めて保護ステロイド、あるいは胆汁酸へ変換される。

しかし、甲状腺機能が低下してる場合、胆汁酸やビタミンD、あるいは保護ステロイドであるプレグネノロン、プロゲステロン、DHEAの合成ができなくなる。つまり、材料が余る。

それにより、LDLコレステロールや総コレステロールが高くなる。

なので、コレステロールそのものが悪さをするのではなく、甲状腺機能の低下が材料であるコレステロールを余らせてるということを示してる。

つまり、血液中でもし“コレステロールが高い”という時は甲状腺機能が少し低下してるという判断をしないといけない。

1:00:41

■睡眠の話、続き(関連57:41〜)

特に、歳を取ると子供のような深い睡眠(徐波睡眠:睡眠には4段階あり、一番深い睡眠のこと)が減る。

うつ病、統合失調症、冬眠状態(高セロトニン状態)、加齢現象といった状態ではぐっすり眠る徐波睡眠が減る。これも全て、甲状腺機能が低下してるから。

この時に、甲状腺ホルモン、甲状腺乾燥粉末などを摂取すると深い徐波睡眠を得ることができる。

1:01:36

*冬眠

冬眠は覚醒に近い状態である。

冬眠の途中で睡眠をとる時には体温が急激に上昇する。

これはずっと覚醒してるので、甲状腺機能が低下して深い眠りがないという状態(ずっと起きてる)。

そして、あまりに疲れて意識を失う時には体温が急激に上昇することがわかってる。

冬眠もセロトニンが非常に高い状態で深い睡眠がとれてない状態。

1:02:20

■甲状腺機能を回復させるのために日常的に気をつけること

*アブラナ科の植物

アブラナ科の植物であるキャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ケール、大根の葉、からし菜といったものを加熱調理しないで食べることを避けること。

これらのアブラナ科の植物には「チオシアネート(サイオサイアネート)/thiocyanate」というものが含まれる。これは、シアン化合物でゴイトロゲンという甲状腺をダイレクトにブロックするもの。

なので、こういったアブラナ科の植物を生で食べないこと。食べる際にはしっかりと加熱調理するべきである。

1:02:23

なので、こういったものを加熱調理せずに絞った野菜ジュース、青汁を飲めば飲むほど甲状腺機能は低下し、あらゆる慢性病になるというのは言うまでもない。

1:03:43〈映像確認〉

*大豆

大豆を発酵させずにそのままパンのようにして食べるアジア人がいる。中国の奥地やまだ貧しい地域ではこのようにして大豆を食べてる人が多いというが、これは非常に甲状腺が腫れてくる(図示)。

先述(14:44〜)で、甲状腺腫は思春期や妊娠の一定期間、更年期で起こるということだったが、これが常時起こる。

クレチン症(クレチン病)という甲状腺機能低下症が引き起こされる。これは、大豆がエストロゲンだから。エストロゲンはダイレクトに甲状腺障害を引き起こす。

1:04:40

*その他

・亜麻仁、タバコの煙

チオシアネート(サイオサイアネート):ゴイトロゲンという甲状腺ダメージ物質

これは、アブラナ科のものだけでなく亜麻仁、タバコの煙にもこのシアン化合物は含まれてる。

・甲状腺障害アミノ酸

豆類、ナッツ、プーファ、カロテン、システインなどの甲状腺障害アミノ酸を避けること。

・放射線、エンドトキシン、コルチゾール、エストロゲン

また、これらもダイレクトに甲状腺機能を低下させるもの。

これらはいわゆるシックネスサブスタンスなので、すべからく甲状腺機能を低下させる。

1:05:36

■甲状腺機能の回復

*糖

甲状腺機能を回復させるには、何と言っても糖・果糖。

これは、肝臓でのT4→T3の変換に必須。

*コラーゲン

また、コラーゲン。特にグリシンは甲状腺機能低下に必須の働きをする。

*レッドライト

これも甲状腺に毎日当てることで甲状腺機能を高めることができる。

これは、レッドライトがミトコンドリアを活性化するからである。

1:06:09

ただし、基本は糖が必要。

そして、コラーゲンのような良質のタンパク質を摂ることで肝臓のデトックス機能も改善していく。

1:06:26(まとめ)

今回は『甲状腺とエネルギー代謝』ということで様々な病態を見てきたが、やはり私たちの糖のエネルギー代謝の中心となるホルモンは「甲状腺ホルモン」である。

fin

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