生化学(36)セロトニン
生化学(36)セロトニン
今回はエネルギー代謝とセロトニンについて。
0:09
一般的にセロトニンは「ハッピーホルモン」と呼ばれてる。
これも、現代医学または一般の健康常識(ポップカルチャー)の大きな勘違い。製薬業界は意図的にセロトニンを“ハッピーホルモン”と形容して様々な医薬品を販売してる。
0:39
■シックネスサブスタンスから見えてくるスピリチュアル現象および現代の個人、社会の病理
ヨガなどをはじめとしたスピリチュアル現象もリアルサイエンスで見ていくと非常に面白い側面が見えてくる。
1:09
セロトニンはスピリチュアル現象と非常に深いホルモン。
実際にセロトニンの95%は腸内で産生される。脳にはたった1%しか存在してない。つまり、ほとんどが腸で作られてる。
1:32
元々、セロトニンは1930年代に腸内に腸管を収縮させる物質「アミン」が発見された。このアミンが血管を収縮させる作用もあることがわかった。それが同一のものであり、この腸管を収縮させたり、血管を収縮させたりする物質が今では「セロトニン」という物質であることが後ほど確認されてる。
2:08
LSDという合成麻薬がある。これは1960年代にイギリスのタヴィストック研究所という洗脳機関が主体となり計画が行われたNew Age movement(ニューエイジ運動)で使用された合成麻薬。
ところが、このLSDはセロトニンをブロックする作用があることがその後発見されてる。
実際にLSDは学習能力を高め、意欲的に作用する効果がある。
LSDは脳内でセロトニンをブロックすることで作用してるのではないか、と推測がなされ脳内でのセロトニンの少量の発見により、脳内でもセロトニンが少しは産生されてるということがわかったという経緯がある。
3:17
特に1960年代のNew Age movementで有名になったラム・ダス(ハーバード大学医学部の心理学教授をしていた人)が、このLSDにハマってしまい仕事を辞めインドまで修行に行った、という本が『Be Here Now』というもの。
Be Here Now=「今、ここ」という意味。いわゆるマインドフルネス瞑想の元になったもの。
マインドフルネスあるいはBe Here Nowという瞑想は私たちとどのような関係があるのか?本当のスピリチュアルという私たちの精神を向上させるものかどうかを見ていきます。
4:24
「サイロサイピン/Psilocybin」という製薬会社が作った薬がある。
これは、マジックマッシュルームの合成物で、幻覚剤(サイケデリック)として今でも広く使用されてるもの。
その幻覚を引き起こすものには「LSD」という合成麻薬や「DMT」と言われる脳内で産生されるもの、あるいは「アンフェタミン」など。こういった様々な幻覚を引き起こす物質がある。
これは視覚、嗅覚、聴覚、触覚に幻覚を引き起こすことが知られてる。
5:29
これらの幻覚剤は決して悪い作用だけではない。夢と同じく脳の可塑性が高まる。脳のストレスを落とすという作用もある。
特に、前頭葉。この前頭葉のある前頭前野は動物の中でも最も人類が発達してるという脳の部位。
この部位は非常に不安定である。なので、この部位が幻覚剤の影響を受けて変化していく。
その中で心の平静を得たり、自他の区別をなくすという平和感を感じるようになるという作用もある。
6:26
*サイロサイピン
上記のマジックマッシュルームの合成物はどういった作用があるのか?というのは徐々に研究で分かり始めたが、基本的にはセロトニン作動剤だけど一部にセロトニンとは逆の作用をするドーパミン作用もあるため複雑な症状を呈する。
幻覚以外のセロトニンの症状として有名なのは以下。
・パニック発作
・不安神経症
・興奮
・自傷行為
・自殺
・嘔気嘔吐
これらもマジックマッシュルームの合成物の副作用として挙げられる。
7:07
▽パニック発作、不安神経症
パニック発作、不安神経症は基本的にセロトニンが少ないということで、セロトニンを増やすような薬を欧米では投与されてる。
しかし、これは全く逆。
これらの症状はセロトニンによって引き起こされるということ。
▽嘔気嘔吐
これも、ほとんど高セロトニンによって引き起こされる。
7:33
*LSD
一方、こちらはひたすらハイになる。その後、薬が切れると憂鬱が来る。
先述のハーバードの教授のラム・ダスがインドのマハラジャにLSDを持っていき、大量に服用させてどうなるかを観察したのが『Be Here Now』に載ってる。
その本によると、LSDを服用させたが全く変化はなかったということだった。
8:12
*LSDはセロトニンの抗利尿作用をブロックする
抗利尿=尿を止める作用。
なので、LSDは逆に利尿作用があるということになる。
尿量が減少して細胞内外浮腫が引き起こされるのが抗利尿作用。
これは、“絆ホルモン”と呼ばれてる「オキシトシン」も抗利尿作用がある。
細胞にとっては水ぶくれが多大なストレスになる。
8:52
■エイリアンの誘拐とセロトニン
こういった現象も非常に深い関係がある。
約3万5千年前の洞窟の壁画に人間と動物が融合したような不思議な像が多く描かれてる。中世では小人あるいは妖精(エルフ)と言われる小動物が存在すると語られてきた。
また、現在では「宇宙人に誘拐された」と日本人もかなりカミングアウトしてる。これのほとんどは幻覚で、中には商売としてやってる人もいてる。
9:42
これを全部リアルサイエンスで切っていくと、脳内の「ジメチルトリプタミン(DMT)」(セロトニンの前駆物質であるアミノ酸から同じように作られるセロトニン様物質)がたくさん出ることで、実際にこのような“幻覚”を引き起こす。
10:10
*ジメチルトリプタミン(DMT)
DMTは、アマゾンのシャーマンが儀式で用いる「アヤワスカ」の主成分。これは、マジックマッシュルームと類似成分である。
これも一部ドーパミン作用があるが、その反対のセロトニン作動が中心となってる。
人の松果体と脳脊髄液ではメチル化されたDMTになる。これはいずれにしろDMTが松果体の主要なホルモンであるということは間違いない。
そして、そのDMTは主作用がアヤワスカの主成分になってるが、これも全く同じくセロトニンであり、一部ドーパミンの作用(反セロトニンの作用)があるという複雑な作用を持つ物質である。
11:07
実際にDMTが入ってるアヤワスカを飲むと、ひどい嘔吐、下痢が始まり、そして幻覚も始まる。これらの症状は全てセロトニンの症状。
セロトニンの症候群とドーパミンの作用を持つLSDの効果がミックスされた複雑な症状を出すのがDMTの効果。
11:41
臨死体験でも興味深いレポートがある。
脳の低酸素症などの極度のストレスで体内・脳内にセロトニン、DMTなどの体内産生が高まる。
すると、五感と脳が遮断される。つまり、幻覚が引き起こされる。
これが臨死体験のリアルサイエンスであるということが報告されてる。
12:09
DMTは実際はこのように脳の低酸素症などによるストレス物質である。
実際にコルチゾール、成長ホルモン、プロラクチンなどのシックネスサブスタンス(シックネスホルモン)を上昇させることからも、DMTはスピリチュアルの世界ですごく素晴らしい体験をさせてくれる物質である、と言われてるのとは逆に実際はストレス物質だということ。
それも、セロトニン作用が強いストレス物質である。このこともリアルサイエンスで理解すること。
12:55
■幻覚剤まとめ
DMT、サイロサイピン(マジックマッシュルーム)、LSDといったものは実際はセロトニンと作用が被ってる。
LSDに限っては抗セロトニン作用が主体。しかし、他の幻覚剤(サイケデリック)はセロトニン作用が結構強く出る。
セロトニン受容体と呼ばれてるタンパク質(セロトニンと結合して作用する)との作用の仕方で効果が微妙に異なる。
これが、リアルサイエンスの幻覚剤(サイケデリック)のまとめとなる。
13:51
■せん妄
集中治療室で長期間入院してる人にはせん妄が起こることがよくある。
せん妄により、意識が混濁し幻覚、錯覚、興奮で暴れ出すということがある。
このせん妄の原因は今まではドーパミンとされてきたが、実際は逆でセロトニンが非常に高まってる。
14:17
これは、私が救急やICUで働いてた時も、幻覚・興奮といったせん妄状態の時にドーパミンをブロックするような薬剤を投与するようになってた(プロトコルでは)。
でも、それは全く逆。本来はセロトニンをブロックしないといけない。
なので、全く逆の治療をしてるというのが現代医療の実情である。
14:47
■夢、幻覚、統合失調症など
この時にもセロトニン濃度が高まってることが報告されてる。
統合失調症もドーパミンをブロックする薬ばかりが投与されてる。しかし、これはその逆のセロトニン濃度が高まってる。
ドーパミンを落とすほどセロトニンが高まるので、統合失調症がどんどんひどくなるということを現代の先進医療が行ってる。
15:22
■カーシノイド腫瘍
セロトニンの元になるものが食事中のアミノ酸である「トリプトファン」。
健常人では、トリプトファンの1%がセロトニンに転換されると言われてる。
15:40
そして、興味深い腫瘍がある。
「カーシノイド腫瘍(カルチノイド腫瘍)/carcinoid tumor」というもの。
これは、トリプトファンの60%がセロトニンへ転換される。
この腫瘍が肝臓や肺へ浸潤、転移した場合、デトックスができないので高濃度のセロトニンが血液に流れる。
16:17
高濃度セロトニン状態であるカーシノイド腫瘍の症状を見れば、これが全てセロトニンで起こってることだと理解できる。
《カーシノイド腫瘍の症状》
・顔面紅潮
・発汗
・下痢
・腹痛
・嘔気
・尿が出ない(抗利尿)
・不安神経症
・攻撃性
・筋肉関節痛
・心臓血管疾患
・便の石灰化(線維化)
上記のこれらは実際はセロトニンで引き起こされてるということ。
16:53
■片頭痛
麦角誘導体というものが昔から片頭痛でよく使われてる。
この片頭痛の薬(麦角誘導体)は抗セロトニン作用を持ってる。
なので、片頭痛とはズキズキする痛みだが、これもセロトニンで起こってるということである。
17:19
片頭痛の他に「群発頭痛」というものがある。
群発頭痛:目の奥が痛くなる頭痛。
これは、LSDあるいは抗セロトニン剤で軽快することがわかってる。
17:36
片頭痛(血管性頭痛)の特徴では、拍動性頭痛、嘔気、視覚障害などが起こる。
これはセロトニン過剰により一酸化窒素というシックネスサブスタンスの濃度が高まり、血管を無理やり拡張させることにより血管性頭痛(片頭痛)が起こる。
18:04
この片頭痛は女性に多いということがわかってるが、これは何故女性に多いのか?
これは、排卵や生理前によく頭痛が起こるという報告があるが、排卵や生理前というのはことさらエストロゲンが高まる時期である。
エストロゲンはセロトニンを分解する酵素をブロックし、セロトニンを高める。
セロトニンを高めることでさらに一酸化窒素を誘導し、血管を拡張させる。また、血管のリークネスも。
それにより非常に強い頭痛が起こる。
18:57
■腸でセロトニン濃度を高めると起こる症状
昔、「腸のセロトニンの感受性を高め、下剤として使おう」ということで2002年にアメリカのFDAにスピード認証された「ゼルノーム」という薬がある。
これを摂取すると、腹痛、胸痛、顔面紅潮、浮腫、高血圧、不整脈、意識を失う、めまい、卵巣嚢腫、流産、盲腸、胆嚢炎、胃腸炎、筋肉の痙攣、うつ、不妊、不安神経症といった症状が副作用として出ることがあるということが市場に出してからわかった。
そのため慌てて5年後の2007年に市場から回収され、今はこの薬はない。
これは「セロトニン・スキャム」と言われる事件。このように腸でセロトニンの濃度を高めると、セロトニンの症状である胸痛から自殺企図まで様々な症状が起こる。という、セロトニンの濃度を高める薬の副作用でセロトニンの実際の効果がわかった、という事件。
20:25
■何故、貧困がいけないのか?
「何故、貧困がいけないのか」というのもセロトニンと非常に深い関係がある。
貧困の中で育った子供たちは遺伝子のスイッチが変わることがわかってる。
これを「エピジェネティクス」という(詳しくは遺伝子の講義で)。
これは、遺伝子のDNAの配列が変わるわけではなく、発現のスイッチのオンオフが変わるということ。これはたくさんの研究で報告されてる。
特に脳内のセロトニン濃度を低下させる運搬役が「貧困」という環境の中で遺伝子のスイッチ(オンオフ)が変わり、作動しなくなることでセロトニン濃度が非常に高くなる。
なので、貧困の中で育った子供はセロトニンが高くなりうつ病を発症しやすく、自殺企図を起こしやすいということがすでにわかってる。
21:30
■抗うつ剤
抗うつ剤はほとんどがセロトニンを増やす薬。
実際に、抗うつ剤を長期投与してるとどんどんセロトニン濃度が高くなり、長期的には逆にうつ病になりやすくなる。
21:53
うつ病の特徴としては、繰り返し過去のことを考える。あるいは同じ思考(反芻思考)を繰り返す。これは、同じことをグルグル非生産的なことを繰り返し考えるという思考のパターン。
そして、LSDはうつ病の思考を「今」に向けさせるという効果がある。
『今、ここ』というのは、実際は良い話ではない。
ただ、セロトニンをブロックすることでネガティブな感情・思考を取り除くというだけ。
『今、ここ』は非常にまずいパターン。これは特にマインドフルネスというのは逆に副作用としてうつ病や不安障害を起こすことが最新の研究でもわかってる。
22:51
なので、「LSDは思考を『今、ここ』に向けさせる」というのは少し語弊はある。
もう少し正確にいうと、「セロトニンをブロックして、反芻思考をなくす」ということ。
“今を生きる”というのは決して良いことではない。
23:17
*自殺とセロトニンの関係
自殺者の脳を調べた研究では、生命中枢のある脳幹という脳の重要な部位ではセロトニン及びその代謝産物の濃度が非自殺者と比べて4倍も高いことがわかってる。
そして、情動や感情をコントロールする前頭前野(脳の中でも一番不安定で一番大きい部分を占める、額あたりにある大脳の一部)。
セロトニンの代謝が低下してるため、この前頭前野もセロトニンのシャワーを受けてる状態が自殺の現象であるということがわかってる。
24:08
*暴力的犯罪者とセロトニン濃度/抗うつ剤
暴力的犯罪と非暴力的犯罪があるが、その比較調査をした結果、暴力的犯罪の方にはセロトニン濃度が高いということがわかってる。
実際にセロトニンを高めるSSRIなどの抗うつ剤で暴力・攻撃が頻繁に起こっており、例えばアメリカの学校や教会でのシューティングといった銃による乱射事件が頻繁に起こってる。これはほとんどが抗うつ剤の長期服用者によるもの(報道はされてない)。
実際に、抗うつ剤を服用してると、14〜24歳で暴力で逮捕されるリスクが高まることがわかってる。
25:04
コロンバイン高校銃乱射事件が映画になったが、これも「ゾロフト」などの抗うつ剤を長期服用していたことがわかってる。これも表には出てない事実。
25:28
アメリカでは抗うつ剤による自殺もするが、銃を乱射して他者を殺害するという自他殺の効果も抗うつ剤は持ってる。
この訴訟がかなり起こってることは日本ではあまり知られてない。
抗うつ剤「プロザック」のイーライリリーというビッグファーマーは何億という訴訟問題を抱え、それをお金で解決してる。これくらいのお金はビッグファーマーにとってはお小遣い程度。なので、これを公開せずお金で解決しておけば市場で売れる莫大な利益に比べると、訴訟の和解金は微々たるものということ。
26:35
*妊婦の抗うつ剤(SSRI)の服用
SSRIを妊婦が服用すると、子供の自閉症のリスクが高まる。
あるいは、出生時異常↓。
・新生児遅延性肺高血圧症(遷延性?26:46)が起こる。これもセロトニンの症状。
・心房・心室中隔欠損(崎谷先生が現役で病院に勤めてた頃、生まれた赤ちゃんで多くあった)
・内反尖足(足の異常)
このような出生児異常のリスクが非常に高くなる。
27:12
2012年に妊婦がSSRIを服用したことで出生児異常が起きたということに対し、グラクソ・スミスクライン(イギリスのビッグファーマー)は集団訴訟に3000億円の和解金を支払ってる。
27:35
*抗うつ剤で注意するべき現象:乳ガン
これは、実際は乳ガンだけでなく全てのガンに関わってる。が、特に言えるのが乳ガン、子宮ガン、卵巣ガン。
これは、SSRIはアロマテース(体内でエストロゲンをたくさん作る酵素)を活性化し、エストロゲン作用を強める。
なので、乳ガンや子宮ガン、卵巣ガンの人が抗うつ剤を飲むとガンが増大する、あるいは転移するという現象が起こる。
28:17
さらに、ガンの増殖にはセロトニン受容体(実際に受容体はないので、「セロトニンを受け取り、結合するタンパク質」ということ)が必要。
つまり、セロトニンによってガンは増殖するということ。
28:36
実際にセロトニンはエストロゲンをUPさせるので、SSRIがエストロゲン作用をするのは当然と言える。
28:49
■学習性無力症とセロトニン
やる気のない無力症。
これが学習性になったものを「学習性無力症(learned helplessness)」という。
これは、特に罰則を与えられたり、自由を奪われたり、暴力により自由を剥奪されるというような現代社会の病理そのものだが、そういった時に学習性無力症という完全にやる気がなくなってしまう、何に対してもモチベーションがなくなってしまうという現代病。
これとセロトニンも非常に深い関係性がある。
学習性無力症を調べると高濃度セロトニン状態ということ、また抗セロトニン剤で意欲が改善してくることもわかってる。
そして、セロトニンを増やす・ドーパミンをブロックする薬を投与すると、学習性無力症を作ることができる。
なので、精神科の病棟というのは、ほとんどがゾンビ状態。学習性無力症でやる気がない、ゾンビ状態でうろついてるだけというような病棟が精神科病棟。
30:31
学習性無力症は、元々はセリグマンという心理学の教授がCIAから大量の資金をもらい心理学の実験で逃げようとする動物に電気ショックを与え、やる気を無くさせるという学習性無力症のモデルを作った。
この学習性無力症の状態では動物でも人間でも脳に高いセロトニン濃度が認められてるということがわかってる。
31:18
■糖のエネルギー代謝とセロトニン
セロトニンはミトコンドリアの呼吸酵素をブロックする。それにより、糖の完全燃焼ができないということになる。
なので、セロトニンは発酵を促進し、ピルビン酸脱水素酵素(PDH)という、糖がミトコンドリアに入る重要な関門の部分もブロックする。
この両方の作用で発酵しかしない。つまり、解糖系を促進する、糖の不完全燃焼を促進するのがセロトニンである。それにより乳酸がどんどん溜まる状態になる。
これでエネルギーが落ち、CO2の産生量もなくなるということで、完全に代謝が落ちて冬眠状態に持っていく。それがセロトニンのエネルギー代謝の特徴である。
32:33
冬眠の動物はセロトニンの合成が非常に高まってる。
実際にセロトニン合成をブロックすると、冬眠が止まる。
寒い環境ではセロトニンはさらに体温を下げ、冬眠状態を深くする。
また、寒い環境ではセロトニンを分解する酵素の働きも低下し、非常に高いセロトニン濃度を維持してるのが冬眠状態である。
なので、冬眠は実際は熟睡はできてないし、非常に攻撃的な状態である。そのため、冬眠してる動物をつついたりするととても危険。セロトニン濃度が高まってるので、人と同じく他殺が起こりかねない。
33:26
セロトニンは紛れもなくストレスホルモン。
また、限られたエネルギー資源を脳と心臓へと振り分けるのもセロトニンの働き。
脳の反復思考がうつ病をもたらす。これもセロトニンの一つの作用。
セロトニンは細胞増殖作用を持つので、先述の乳ガン、子宮ガン、卵巣ガンだけでなく全てのガンの発生に関わってる。
34:11
セロトニンは肺で分解されていくが、分解の過程で余分な活性酸素を出してしまう。
この活性酸素がプーファ、鉄と反応すると当然アルデヒドが発生し生命場が壊れていく。
したがって、セロトニンが生命場に増えれば増えるほど、それをデトックスする時にも活性酸素が出て、私たちの生命場が一層シックネスフィールド(病気の場)に変わっていく。
34:52
実際にセロトニンはCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)
、ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)・・・つまりHPA系と言われる視床下部・脳下垂体・副腎系のストレス系のホルモンの放出、促進を行う。
これにより、セロトニンはコルチゾール、アドレナリン、プロラクチン、オキシトシン、レニンなどの重要なストレスホルモン・ストレス物質の上昇を引き起こす。
35:25
エストロゲンとセロトニンも深い関係がある。
エストロゲンはセロトニンの合成を促進する。
これは、アミノ酸のトリプトファンからセロトニンへの変換をエストロゲンは促進させる。このことからセロトニン濃度を高めていく。
35:43
エストロゲンと同じくセロトニンは骨の形成抑制を起こす。
代謝を落とすためにこれは当然と言えるが、骨粗鬆症を引き起こす。
したがって、セロトニン濃度を高める抗うつ剤「SSRI」の副作用にこの骨粗鬆症が挙げられるということである。
36:08
■血管の収縮、血管の痙攣
血栓傾向。
NO(一酸化窒素)を増やすために、血管をリークさせて炎症を引き起こす。あるいは細胞間質に浮腫(水ぶくれ)を起こす。
そして、組織、臓器の線維化を促すのもセロトニンの働きである。
36:38
*セロトニンによる血栓症の機序
ミトコンドリアの糖のエネルギー代謝(完全燃焼)が低下した状態では、CO2が低下する。CO2産生の低下により血液がよりアルカリ化していく。血液中のアルカリ度が高くなるほど、血小板からセロトニンが放出される。
(血小板はセロトニンを運搬する役割がある。運搬する場所は、抹消の組織から肺に運び、肺からデトックスする。)
37:24
そして、血小板から出たセロトニンが血小板を凝集させる。このように血豆を作るのもセロトニンの役割である。
そして、それが血管の中で起これば血栓になるということ。
37:46
血栓傾向というのは私たちの体の全身に起こる。
痔もその例外ではない。
痔の組織を調べると血管の血栓、静脈の拡張、組織の線維化などが認められてる。
したがって、セロトニンをブロックする治療をすると痔による出血などの症状が軽快することがすでに報告されてる。
38:14
■トリプトファンハイドロキシレースが活性化する条件
「トリプトファンハイドロキシレース/Tryptophan hydroxylase」というストレス酵素がある。
これは、トリプトファンというアミノ酸からセロトニンに転換する時の媒介をする酵素。
このトリプトファンハイドロキシレースが活性化する条件が低血糖などのストレス、エストロゲン、プーファ。こういったものがトリプトファンがセロトニンにどんどん変換していく要素になる。
38:51
■セロトニンと甲状腺ホルモン
セロトニンはドーパミンとシーソー関係にあるが、これは甲状腺ホルモンともシーソー関係にある。
したがって、甲状腺機能低下症、橋本病といった状態ではセロトニン濃度が高くなる。
39:13
■アセトアミノフェン
解熱剤で心臓血管疾患になるということが昔から報告されてる。
医薬品の中で「長期使用により心臓血管疾患になる」ということで、いくつかのタイプが市場から撤退してる。
これは何故、解熱剤で心臓血管疾患を引き起こすのか?
現在、医療機関で最も安全だということで使われてる消炎鎮痛剤(解熱剤)の一つが「アセトアミノフェン」で、これの商品名がカロナールというもの。
これは、セロトニンとアドレナリンを高める作用がある。
このアセトアミノフェンを摂取するほどセロトニン、アドレナリンが増えるため、それが血栓症を引き起こす。これが心臓血管疾患。
セロトニンと血栓症の関係を見ると、アセトアミノフェンが心臓血管病を増やすというのは当然の結果と言える。
40:29
血栓症を防ぐにはアスピリン。
アスピリンはセロトニンを低下させることで血栓症を防ぐ。
40:44
ワクチンで自閉症になるのか?というもの。
これは、ワクチンそのものに含まれてるアジュバントにより脳に炎症が起こるため自閉症が引き起こされる。が、それ以外にも原因がある。
まず、自閉症は高セロトニン状態。これは統合失調症も同じ。
米国ではワクチンの発熱予防にアセトアミノフェンを使用してる。これは、ワクチンを打つ前にアセトアミノフェンを内服させるということ。
すると、セロトニンまたはアドレナリンが高い状態でワクチンを受けることになる。
また、アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンがあるが、これのフェーズ1、2の臨床試験での副作用を小さく見せるためにワクチン接種の前にアセトアミノフェンを投与してる。
42:07
キューバでは米国よりもワクチン接種後の自閉症が300倍少ない。
これは、キューバではワクチンによる発熱予防にアセトアミノフェンを使用していないから。つまり、ワクチン接種の前にアセトアミノフェンを使うことで自閉症が高まるということになる。なので、それがワクチンによる自閉症の発生の一つの原因にもなってるということである。
42:35
割礼を受けた男児に自閉症が多いのも手術後の発熱予防にアセトアミノフェンを使用してることと関連してる、ということも報告されてる。
42:51
*アセトアミノフェンと自閉症の関係
妊婦のアセトアミノフェンの暴露によって多動症および自閉症スペクトラムの発症率が2〜3倍に高まることが2019年に報告されてる。
なので、解熱剤は病院で簡単に処方されるが、このようなアセトアミノフェンを長期服用してると必ず自閉症あるいは多動症が起こる。
43:30
■感染症とセロトニン
2019年に新型コロナウイルス感染症で取り上げられたが、“ウイルス感染ではセロトニンが必要。セロトニン受容体と呼ばれるタンパク質を介してウイルスが感染する”ということが昔から言われてる。
JCウイルスや他のウイルスでもセロトニン受容体を介して感染することが報告されてる。
実際、セロトニンをブロックすると感染予防になる。新型コロナウイルスも抗セロトニン作用を持つ胃薬など、あるいはハーブを使った治療が功を奏したということが2020年の前半にかなり報告があった。
44:24
これは、受容体を介さずともセロトニンをブロックするとセロトニンの免疫抑制作用が取れるために食作用が働き出す。これがやはり感染症にとっては一番大きなポイント。
44:48
とにかくガン、自閉症、うつ病だけでなく感染症にもセロトニンは深く関与してるということを知っておいてほしい。
45:02
■電子レンジ、Wi-Fiの電磁波
この電磁波を受ければ受けるほどセロトニンはUPしていく。
なので、夜に不眠になるというのは、携帯などから発せられる電磁波が原因になってる可能性がある。
45:30
■バイスタンダー効果
バイスタンダー効果:放射線のバイスタンダー効果のシグナル物質の一つのセロトニン(『ガンは安心させてあげなさい』の本で詳しく話してる)。
これの実験について。
細胞を入れた培養液に放射線を浴びせる。すると、その細胞は発ガンする。発ガンした細胞を取り出して、新しい細胞を同じ培養液の中に入れても放射線を当ててないのにも関わらずその細胞はガン化していく。
このガン化した細胞を取り除き、また新しい細胞をその培養液に入れてもまたガン化していく。これが何十代に渡っても続く。
これを「バイスタンダー効果」という。
これが、放射線に暴露した細胞。そして、ガン化した細胞が培養液の中に放出したセロトニンにより、放射線に当たらずとも細胞が放射線に当たったのと同じような変化を起こしガン化していく。しかも、これが数十代に渡ってガン化していく現象をセロトニンが媒介してる。
47:01
■ドーパミンとセロトニン
セロトニンと甲状腺はシーソー関係ということだったが、これはドーパミンとセロトニンもシーソー関係である。
ドーパミンが増えればセロトニンが減る。セロトニンが増えればドーパミンが減る。
日中、太陽光を浴びるとアミノ酸のタイロシンがドーパミンに変わる。
夜になるとドーパミンが低下して、トリプトファンから変換されたセロトニンが増加する。これはつまり、太陽光が少なくなるとセロトニンが増加するということがわかってる。
47:45
■「give-up-itis」
ギブアップすることが死に直結する。
肉体的な死とは別に、心が死に至る状態を「ギブアップアイティス(give-up-itis)」という。アイティス(itis)とは炎症という意味。ギブアップするということ(ギブアップ症候群)。
人は肉体的な原因とは別に無感情になり、望みを捨て生きる意志をなくして死に至る状態もある。これにギブアップアイティスという名前がつけられてるが、これもドーパミンが低下してセロトニンが非常に高い状態であることが原因だと報告されてる。
これは学習性無力症とまったく同じ状態である。
48:32
■加齢とセロトニン
年齢を重ねるにつれて糖のエネルギー代謝がしっかり回ってる人は、思考がより柔軟になっていく、また、より円熟する。
その一方でほとんどの現代人は加齢に伴いどんどん思考や行動が硬直していく。
そして、ある年齢以降は新しいことを学ぶことが非常に困難になってくる。
これの一つの原因としてはセロトニンが上昇することがある。
加齢に伴いプーファ、エストロゲンが蓄積していくので、セロトニンもどんどん蓄積していく。すると、脳の神経細胞間伝達の流れが低下する。それにより、「シナプス可塑性」という脳のコネクションも非常に悪くなってくる。
このセロトニンの濃度が高くなることが、思考・行動の硬直にも繋がってる。
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■権威主義的人格
セロトニンは自他の区別をつけるという作用もある。
権威主義的人格:権力者、またはそれに迎合する上から目線の人。エニアグラムの8番タイプ。
上から目線で命令してくる権威主義的人格者のパターンは行動抑制、リスク回避という硬い思考の中で人を操作し、他者に何でもやらせる・上から目線で命令するだけで生産性は0という最悪の特質をもつ。
これもセロトニンが高くてドーパミンが下がってるということが報告されてる。
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逆にドーパミンが上がってセロトニンが下がってる状態はnovelty seeking personality(50:39)といい、新奇探索的で柔軟に新しいことに取り組める。非常に生産的、創造的な特質。
これと正反対なのが上記の権威主義的人格。現代社会で蔓延ってる人達がこのタイプ。
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セロトニンが優勢になると権威主義的人格が非常に強くなる。
自己防衛、逃避。「今だけ」、「金だけ、「自分だけ」というのが典型的。これは、他者と自分との境界を明確にする。
このようなセロトニンが優勢な人達の特質として、
・自分の思い込みを強化する人は情報で固めていく:これは、大きな確証バイアスと言われる、人間によく起こるバイアスの一つ。
・人を含めた周囲との関わりから逃避しようとする:他者から距離を取ろうとする
・自分に対する思い上がりの一方で他者、社会に対する思い下がり(軽蔑、見下げる、蔑む)を行う
・自分自身が何か失敗すると非常に落胆し、被害者意識が強くなる:自分ではなく他者が悪いという「他責」になる。
これが権威主義的人間の思考パターンである。これらがグルグル回るという現代の病が頻繁に世界で蔓延ってる。
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このような現代の病と言えるサイコパスに近い人たちが何故増えてるのか。
「思春期までの子供時代に受けたストレスフルな環境が病的な権威主義という“人を人とも思わない残酷さ”、あるいは“攻撃性”といった現代社会の文化を作り上げてる」ということを報告したが、これを言ったプレスコットという心理学の教授は研究資金を切られてアカデミーから追い出された。これは言ったらダメだった。
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要は、現在何故こんなおかしな人間が増えてるか。これだけ地球を汚染してみんな平気でいられるのか。
それは、実際にそのような人たちは非常にストレスフルな環境で育った。親の愛も自尊心もないというような過酷な状況で育った場合は早く独り立ちしないといけないということが現実に起こってくる。
そういう人達がそのままの状態で成長すると必ず権威主義、権力主義、残酷性、攻撃性を身に纏うようになる。
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つまり、こういった人たちが蔓延ってる原因というのが権力者自らが作り上げた社会環境にあるということ。
これがバレるのを一番恐れてるのが権力者ということである。
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環境によってセロトニンの感受性も、その強弱は変化していく。
例えば発達早期の隔離。
欧米ではよく赤ちゃんが生まれてすぐ親から引き離すということを意図的にやってる。あるいは、子供を早く自立させる。
こういった隔離は子供にとっては非常にストレス。
すると、
・セロトニン系の感受性が高くなる。
・セロトニン系神経が発達。
・セロトニンの濃度が高まり、攻撃的行動が高まる。
ということになる。
多くの白人たちが非常に攻撃的なのは環境のせいだということである。
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動物を暗闇に置くとセロトニン系神経が発達する。セロトニン濃度が高まり、レンズが伸びて近視になる。
この近視もストレス・セロトニンによって引き起こされるということである。
なので、ここで抗セロトニン剤を投与すると近視が防げるという事実も報告されてる。
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■セロトニンの代謝
他のステロイドホルモン・・・これはコルチゾール、プーファ、甲状腺ホルモン、エストロゲン、アンドロゲンもそうだけどほとんどは肝臓で代謝されていく。
セロトニンはその例外で、ほとんどが肺で解毒される。
腸で産生されたセロトニンは血小板が運搬役となり、それにより全身に運ばれるが、その余剰分は肺で解毒される。
ただし、二酸化炭素が少ない状態・・・つまり、糖のエネルギー代謝が低い人は血液がアルカリ性に傾きすぎて血小板からセロトニンが血液中にリリースしてしまう。
なので、せっかくデトックスのために肺に運搬するセロトニンが運搬車からこぼれてしまうというようなことになってしまう。
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そういうことになるので、やはり糖のエネルギー代謝を上げないことにはセロトニンもデトックスできないということになる。
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■抗セロトニン剤
最近になり、“ハッピーホルモン”と呼ばれてるセロトニンが非常に病気の場を作る中心になってるということが、製薬業界、研究者の間では共通理解になってるところ。
表向きにはそういったことは言わないが、実際に肝硬変、肺線維症、強皮症といった今まで難病と言われ治療法がなかったものに対して抗セロトニン剤を投与すると改善してくることが報告されるようになってる。
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あるいは、LSD(抗セロトニン作用が非常に強いもの)。または、抗ヒスタミン作用、ドーパミン作動薬といったものもガンを含めた様々な慢性病に非常に有効であることがわかってる。
これは、もちろん統合失調症、うつ病、学習性無力症といったセロトニンで引き起こされる精神疾患に対してもLSDや抗セロトニン剤、ドーパミン作動薬は非常に有効と言える。
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そして、抗セロトニン剤は寿命を延ばすことがわかってる。
抗セロトニン剤で「シプロヘプタディン/Cyproheptadine」という薬がある。これは日本でペリアクチンという薬名で子供の鎮静、あるいは食欲増進で昔よく使われてたもの。
こういった抗ヒスタミン剤であり、抗セロトニン作用を強く持つ物質は寿命を約30%延長させる。
抗うつ剤は逆に80%も寿命を短縮させることが報告されてる。
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赤で囲んだ部分)抗うつ剤「SSRI」
一番長いものでは寿命を80%低下させることが報告されてる。
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■食べ物とセロトニン
セロトニンの前駆体となるトリプトファンの多い食べ物はストレスがかかるとセロトニンに変換されるため要注意である。
魚、肉、バナナ、トマト、揚げといったものにセロトニンが多い。
なので、これらを食べた時にトリプトファンがたくさん入ってるということを認識して、トリプトファンを中和するものも食べ合わせとして食べる必要がある。
その物質とは、グリシン、プロリン、タウリンといったコラーゲンに含まれてる物質。
あるいはフェニルアラニン。分岐鎖アミノ酸という、私がヘルシネスアミノ酸と呼ぶものもトリプトファンと拮抗する。
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トリプトファンは代謝で一部セロトニンに変わるが、その他にもトリプトファンからはナイアシンアミド(NAD)が作られたり、キヌレン酸など、ストレスがかかるとセロトニン以外にも免疫抑制作用を持つ物質を作ってしまう。
なので、トリプトファン自体はビタミンB3の元になるものなのでゼロでは困るが、過剰摂取した場合はエネルギー代謝が特に低い人はセロトニンやキヌレン酸に変換され、これが感染症やガンの元、あるいは自己免疫疾患の元になってる可能性もある。
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*オメガ3
特にプーファの中でもオメガ3は脳でのトリプトファンの取り込みを促進し、脳内のセロトニンを増加させる。
それにより、自閉症、うつ病、学習性無力症、あるいは攻撃性、権威主義的人格を作り上げてしまう。
オメガ3を長期的に摂取してる人は攻撃性を作ってしまうという側面もある。
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オメガ3、オメガ6などの多価不飽和脂肪酸(プーファ)はヒスタミンの遊離を促進し、脳内にセロトニンを増加させる。
オメガ3の特にEPAはセロトニンの合成を促進するので非常に危険。なので、オメガ3を長期的に摂取してる人はやはり攻撃的、鬱的というような精神が不安定な人が多い。
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*食物繊維
その他、小腸で難消化性の食物繊維は非常にまずい。
その理由としては、プロバイオやプレバイオと言われるものはエンドトキシンを増加させる。このエンドトキシンによってセロトニンは腸内で合成がUPする。
なので、プロバイオ、プレバイオあるいは消化の悪い食物繊維、特に戦後の和食と言われるもの(誰かが勝手に作ったものだが)にひじきやゴボウなど消化が悪く、便からそのまま出てくるようなものがある。こういったものはエンドトキシンを増加させ、脳内でセロトニンを増加させる。
これが脳にくると、不安、攻撃性をUPさせる。
エンドトキシンは全身に回るので、腸だけでなく脳の中でもセロトニンの合成をUPさせる。
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*セアニン/その他
お茶に含まれるアミノ酸に「セアニン/Theanine」というものがある。
これは、セロトニンやヒスタミンを抑える力と、一方のドーパミンを上げるという有効な力がある。
なので、魚や肉、バナナ、トマトをたくさん摂取する場合は、食後のお茶は非常に良い。
あるいは、分岐鎖アミノ酸(BCAA)であったり、グリシンなどのコラーゲンはトリプトファンを下げる。トリプトファンと競合するので、セロトニンの産生量を減らす良い効果がある。
なので、セロトニンを普段からなるべく最小限に抑えるためにも、お茶やコラーゲン、あるいは分岐鎖アミノ酸が入ったようなアミノ酸や食べ物を普段から摂っておく必要がある。
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*ナイアシンアミド
サプリではビタミンB3の中の動物性のビタミンB3。
これは、セロトニンとトリプトファンの両方を抑制するので、セロトニンを落とすために非常に有効なビタミンである。
*リジン
これは、コラーゲンの成分。単独で抗セロトニンの作用を持ってる。
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■メラトニン
これは、シックネスサブスタンスである病気の場の中心にあるセロトニンが変換されてメラトニンになっていく。
なので、本来的な意味である私たち生命体の意義としては、セロトニンが過剰になると非常に危険なので、それをデトックスした形がメラトニンということになる。
特に、昼間にしっかり日光を浴びておくとメラトニンが松果体で作られるようになる。
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これは、逆に夜に太陽光や蛍光灯を浴びるとメラトニンが減少する。
さらに、睡眠や覚醒のサイクルも狂ってしまう。
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メラトニンは抗酸化作用が非常に強い物質。
したがって、今まで放射線障害や過酸化脂質、エンドトキシンによる炎症を防ぐ、ミトコンドリアの代謝を高めるというような作用が報告されてる。
「特に夜勤のナースにガンが多い」というもの。
これは、夜に蛍光灯や不自然なブルーライトを浴びるためにメラトニンの産生が落ちるためだと言われてきた。
ところが、メラトニンは夜に放出される成長ホルモンのプロラクチン、セロトニンを放出させるという作用もある。あるいは、インシュリンを低下させ、高血糖など糖尿病のリスクを高めたり、体温やプロゲステロン濃度を低下させるというあまり好ましくない作用を持ってる。
1:07:33
また、「メラトニンをブロックするとうつ病が治る」というもの。これは、抗メラトニン剤が抗鬱作用をもつ、ということも報告されてる。
メラトニンは外から投与すると、脳内のセロトニン濃度を増やしてしまう。
したがって、生理的に体内で生産されるもの・・・つまり、セロトニンの毒を少しでも減らすためにメラトニンに変換させるという結果。
その結果は私たちの体内で糖のエネルギー代謝がしっかりすれば起こってることだけど、外から投与するというのは上記のような負の側面が出てくるということになる。
つまり、コルチゾールがUPしたり、成長ホルモンあるいは体温、プロゲステロン濃度を落とすという好ましくない効果が出る。
なので、こういったものはやはりサプリで外から入れるものではないということ。
1:08:42
*メラトニンが多い食べ物
これは、パイナップルやチェリージュース。
これらはメラトニンが多いので、セロトニンと同じくメラトニンが多いものを過剰摂取した場合は意識してグリシンやリジン、コラーゲン、セアニンをしっかり摂取しておくこと。
1:09:10(まとめ)
今回は「セロトニンとエネルギー代謝」ということで、様々な慢性病の中心にセロトニンがあるという内容でした。
ホルモンは非常に奥深い。ハッピーホルモンと言われてたり、あるいは絆ホルモン、または男性ホルモン、女性ホルモンといった誤解。現代医学の大きな間違い。これをリアルサイエンスで正して、セロトニン、エストロゲンといったホルモンは一体どのような働きをするものか、ということを糖のエネルギー代謝と絡めて考えていくようにしていきましょう。
fin
