生化学

生化学6脂質の分類

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生化学6

エネルギー代謝と脂質

脂質の分類

●概要

・脂質とは何か?

・複合脂質(脂質誘導体)

・食事中の脂肪とは?・ピルビン酸脱水素酵素(PDH)の補助因子、補酵素

・中性脂肪(トライアシルグリセロール)

・脂肪酸:炭素の飽和度(水素との結合)で分類

・飽和脂肪酸:短鎖・中鎖・長鎖

・多価不飽和脂肪酸(プーファ、PUFA:PolyUnsaturated Fatty Acid)

・ミード酸とプーファ

・トランス脂肪酸

・トランス脂肪酸は危険なのか?

・多価不飽和脂肪酸(プーファ)は折れ曲がる!―構造不安定化

・呼吸窮迫症候群 (こきゅうきゅうはくしょうこうぐん)はなぜ起こるのか?

・脂質と温度

・裸とセーターを着せたブタ。どちらの方がプーファは多い?

・湿度と脂質

・どの脂質が最も太りやすいのか?

・中性脂肪になりやすい脂肪酸とは?

・リポリシスとは?

・遊離脂肪酸が慢性病の根源

・リポリシスを止める重要な糖質

生化学⑥細胞と脂質の役割

今回はエネルギー代謝と脂質。

まず、脂質の分類のところで脂質の基礎について。

(今回も非常に重要な内容)

0:29

【脂質の分類】細胞と脂質の役割

脂質(リピッド)は大きく2つに分かれる。

・単純脂質

・複合脂質

0:50

・単純脂質(ファット、またはオイル):これは脂肪酸という形で、これから述べていく重要な脂肪の分類。

・複合脂質:単純脂質にリン酸がくっついたり、糖質がくっついたり、またはタンパク質と結合したりする形。これは主に細胞の構成要素として使用されてるもの。

このように脂質は「単純」と「複合」に分かれる。これは糖質と全く同じ。

1:36〈映像確認〉

■複合脂質

・リン脂質:複合脂質の中で重要なもの。このリン脂質は細胞の構成要素に使われてる。

・スフィンゴリン脂質:神経細胞を包むさやの部分(神経の髄鞘と呼ばれる絶縁体になってるところ)にもこのリン脂質が使われていて、これは絶縁体として電気を通さない役割をしてる。

・糖脂質:様々な細胞の構成要素。これも複合脂質の中では重要な細胞の構成成分になってる。

・脂質:複合脂質の中で脂質という物体。特にステロイドも複合脂質の中の一つ。

2:55(複合脂質/糖脂質について)

●糖脂質(グライコリピッド)

・糖脂質の中で慢性病と関係が深いのがエンドトキシン。エンドトキシン=内毒素とも呼ばれる。

これは、バクテリアの細胞壁の一成分がこの糖脂質を使ってる。

3:20

・血液型の抗原(=ABO型の抗原)も糖脂質。

・脳神経などの構成成分にもなってる。

・腫瘍マーカー:αフェトプロテイン、CEAと言われるような消化管の腫瘍で上がってくる血液中の腫瘍マーカーと言われるものも実は糖脂質である。細胞の一成分が血液中に出てくるということ。

※ちなみに、腫瘍マーカーが高いからガンということは言えない。腫瘍マーカーが使用されるのは、すでにガンと診断されてる、あるいは全身転移してるような人たちが急に血液中の腫瘍マーカーが上がったり下がったりすることで、腫瘍の進展具合(どれくらい腫瘍が拡大してるのか)を推測できるから。なので、腫瘍マーカーが高いからといってガンとは診断できない(覚えておくこと)。

4:32

『食事中の脂肪について』

・中性脂肪

・コレステロール、コレステロールエステル

・リン脂質

・遊離脂肪酸

私たちが食べてるチーズやバター、肉類、ナッツ類などは全て脂肪を含むが、そのほとんどは「中性脂肪」と言われるもの。

それ以外にも「コレステロール」。あるいはコレステロールにプーファがくっついた「コレステロールエステル」という形のもの。

また、あるいは先述の複合脂質のリン脂質。

5:10

そして、単純脂質である「遊離脂肪酸」が混在して存在してるのが、食事中から摂取する脂肪の実態。

フィッシュオイルなどのオイルは遊離脂肪酸として0.03〜0.7%の割合で遊離脂肪酸を含んでる。

実際のEPAやDHAという猛毒の遊離脂肪酸はフィッシュオイルを摂取した時に血液濃度が高くなるけど、全体としては0.1%未満しか遊離はしてない。

5:56

■エステル

エステルとは、カルボン酸という構造とアルコールが結合した形。

例えば、脂肪酸(カルボン酸)とグリセロール(糖アルコール)が結合して中性脂肪になるが、この時にできるのがエステル結合。

あるいは、コレステロールとプーファがくっついたもの(こういう形でもエステル結合ができる)を「コレステロールエステル」という(「コレステロール」のところで詳しく解説)。

6:44

■中性脂肪(トライアシルグリセロール)

中性脂肪は「トライアシルグリセロール(Triacylglycerol/TAG)」というのが本当の名前。

トライ=3つの、そしてアシル化にグリセロールで・・・グリセロールという糖アルコールに3つの遊離脂肪酸がくっついた形をトライアシルグリセロール(TAG)という。

日本語で「中性脂肪」というと、どういう形をしてるのかが全く想像できないけど、英語で「トライアシルグリセロール」と覚えた方が本当は合理的。

7:28

そして、この中性脂肪の中に3つ脂肪酸がくっついてる。

この3つの脂肪酸の中に飽和と不飽和脂肪酸がある。

しかし、実際はほとんどの中性脂肪を構成する脂肪酸である単純脂質は不飽和脂肪酸である。

不飽和脂肪酸:「一価」の不飽和脂肪酸と、「多価」の不飽和脂肪酸(=プーファ)がほとんど。

8:10(中性脂肪とは)

グリセロールという糖アルコールに3つの不飽和脂肪酸がエステル結合したものがトライアシルグリセロール(中性脂肪)と言われるもの。

8:29〈映像確認〉

(以下図示)

複合脂質、脂肪酸・・・

・ホスファタイディルコリン

・ホスファタイディルエタノラミン

・カルジオリピン

このような複合脂質は実はグリセロールと結合したエステル化したもの(同じようにエステル化したものもある)。

これは、ミトコンドリアの膜を構成する重要な複合脂質。

あるいは、血小板活性化因子(PAF)もグリセロールと脂肪酸がくっついた形のもの。

なので、中性脂肪以外にもこのようにエステル化(脂肪酸とグリセロールがくっついた形)したものが細胞の構成要素、特にミトコンドリアの膜の構成成分として利用されてる。

9:38

『トライアシルグリセロールと呼べば良いのに、何故わざわざ「中性脂肪」と呼んでるのか?』

脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分かれる。

いずれも脂肪酸は単純脂質の内の一つだが、カルボキシル基(COOH)というのを末端に持ってる。

このカルボキシル基はCOOHが取れてH+になり、脂肪酸そのものはCOO-となる。つまり、脂肪酸の端はマイナスチャージになるということ。

そして、このグリセロールと結合するのはCOO-のマイナスチャージのところ。グリセロールのプラスチャージとカルボキシル基のマイナスチャージが結合したものが「エステル」。

なので、マイナスチャージがこのグリセロールと結合することでプラスチャージとくっついて中性になる、ということで、グリセロールと脂肪酸がくっついたトライアシルグリセロールというものが日本語では中性脂肪と呼ばれるようになったということ。

11:08(不飽和脂肪酸:シス型とトランス型)

ちなみに、不飽和脂肪酸は「シス型」「トランス型」というものがある。

不飽和脂肪酸で、C(炭素)の二重結合の部分が複数あるのが「多価不飽和脂肪酸」、一つあるものが「一価不飽和脂肪酸」。

この、二重結合の配置によってシス型とトランス型に分かれるということ。

11:46

【飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸】

これは炭素の飽和度で分類したもの。

炭素と水素が結合してできるというのは、糖と脂肪の特徴である。

*飽和脂肪酸:C(炭素)が水素で完全に結合が飽和されてる状態。したがって、それ以上他の物質と反応しない。特に酸素と炭素は結合しない。つまり、酸化されないというのがこの飽和脂肪酸の特徴。

融点(溶ける温度)が高いため、室温では固体になる。特に冬や春の日本ではココナッツオイルは固まったまま。それは飽和脂肪酸が多いからである。

12:46

*不飽和脂肪酸

一方の不飽和脂肪酸の中に、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸がある。

・一価不飽和脂肪酸:オリーブオイルに含まれるオレイン酸が代表的なもの。その他にも私たちの体内で作る重要な一価の不飽和脂肪酸がある(=ミード酸(詳しくは後述))。

・多価不飽和脂肪酸(プーファ):亜麻仁油、フィッシュオイル、シードオイル(植物油脂)。これらは全て多価不飽和脂肪酸と呼ばれてる。

多価不飽和脂肪酸は水素で飽和されていない状態。なので、容易に酸素と反応しやすいので、非常に酸化されやすい形であると言える。

飽和脂肪酸と比べ低い融点を持ってるので常温で液体、また冷蔵庫の中に入れても液体のままである。これが不飽和脂肪酸の特徴。

14:02(飽和と不飽和の化学構造式の違い)

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸は化学構造式で書くと両方とも一番右端はCOOH(カルボキシル基)。

ところが、不飽和脂肪酸はCがずっと連なってるところの真ん中はCとCの結合の間が二重線になってる。=これを「二重結合(不飽和結合)」という。

これを持ってるのが不飽和脂肪酸。その中でもたくさん持ってるのが多価不飽和脂肪酸で、一つ持ってるのが一価不飽和脂肪酸。

一方の飽和脂肪酸ではCとCの間の二重結合が全くない。

14:50(飽和脂肪酸について)

■飽和脂肪酸

炭素の数で分類すると・・・

・短鎖脂肪酸(Cの数が6個以下)

・中鎖脂肪酸(Cの数が6〜14個)

・長鎖脂肪酸(Cの数が14〜22個くらい)

・超長鎖脂肪酸(Cの数が22個以上)

この炭素の鎖がどれだけ長いかで分類される。

15:22

どういったものか・・・

・短鎖脂肪酸:これはよく腸内細菌が作る。

・中鎖脂肪酸:MCTオイル(いわゆるココナッツオイルに含まれるもの)。

・長鎖脂肪酸、超長鎖脂肪酸:肉類、乳製品に含まれる飽和脂肪酸(バター、牛乳、チーズ)。

15:56

この内、短鎖と中鎖はエネルギーになりやすい。

しかし、長鎖でもエネルギーにはなる。長鎖脂肪酸と短鎖・中鎖脂肪酸では短鎖・中鎖脂肪酸の方がエネルギーにする時のステップが1ステップ少ないだけで、いずれの飽和脂肪酸でもエネルギーにすることが可能。

16:33(飽和脂肪酸が含まれてるもの)

飽和脂肪酸がどんなものに含まれるか(一覧)

・短鎖脂肪酸:酪酸、プロピオン酸が短鎖の代表

→エネルギー源になる、あるいは微生物の成長に必要、カンジダを阻止するというような作用がある。主に、エネルギー源として利用されてる。

バターにも一部含まれていて、ココナッツオイル、パーム油に豊富に含まれてる。

17:10

・中鎖脂肪酸:ラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸

→これがエネルギー源になるし、微生物を抑制する力、あるいは抗ガン作用を持ってるものがある。

ココナッツオイルや母乳に豊富に含まれてる。

17:34

・長鎖脂肪酸:パルミチン酸、ステアリン酸

→これらは主に細胞成分になってる。また、肺の構造が崩れないように界面活性作用を持つサーファクタントと言われるものの構成成分にもなってる。ホルモンのシグナル?隊?(17:54)にもなってるし、パルミチン酸、ステアリン酸のいずれもダイエット効果がある。つまり、これ自体が脂肪だが、脂肪がそれ以上お腹につかないというダイエット効果を持ってる。また、何と言っても強い抗ガン作用を持ってる。糖のエネルギー代謝を高める作用もこの長鎖飽和脂肪酸は持ってる。

ココナッツオイルやバターにも含まれるが、反芻動物(牛、羊、鹿など)の脂肪に豊富に含まれてるもの。

18:47

以上はいずれも室温でも冷蔵でも「固体」として存在してる。

なので、例えばバターだと言ってレストランや外食産業のところで出てきた時に、カップに入ってるものなどがある。そういったもので室温でベタッとしてたり、あるいは液体に近いものはバターではない。それは、一部に必ず不飽和脂肪酸が混じってる。純粋なバターであれば室温でも冷蔵でも固体の状態で出てくるはず。そこで飽和か不飽和かが判断できる。

19:38(飽和脂肪酸)

身体の構成成分に飽和脂肪酸が多いほどガンになりにくい、というのが明らかになってる。

なので、私がしつこく「プーファを5年間断ちなさい」と伝えてるのは、すでにプーファ(多価不飽和脂肪酸)を過剰に摂取してる現代人のミトコンドリアだけじゃなく、身体のあらゆる構成成分にプーファが入り込んでるから。

それをもう一度入れ替えるのにやはり5年かかる。

何に入れ替えるのか?それは、やはり脂肪は飽和脂肪酸に入れ替えないといけない。

20:21(ステアリン酸)

ステアリン酸:これは長鎖飽和脂肪酸だが、ステアリン酸の摂取で内臓の脂肪は減少することがわかってる。

ステアリン酸も含め“飽和脂肪酸は中性脂肪の成分になりにくい”。

つまり、グリセロールと単純脂質の遊離脂肪酸が3つくっついた形が中性脂肪だが、そのグリセロールと結合する3つの脂肪酸は不飽和脂肪酸ということ。

ステアリン酸も含め飽和脂肪酸は中性脂肪になりにくい、且つエネルギーの原材料になりにくい。だから、一般的にリポリシスと呼ばれる現象は飽和脂肪酸じゃないということ。

ステアリン酸は長鎖の飽和脂肪酸だが、これは内臓脂肪を減少させてくれ、且つ太りにくい(=中性脂肪になりにくい)長鎖飽和脂肪酸。

21:45(不飽和脂肪酸について/一価不飽和脂肪酸)

■不飽和脂肪酸

*一価不飽和脂肪酸:脂肪酸の中でCとCの結合に二重結合(=不飽和結合)が一つしかないものを一価不飽和脂肪酸(Monounsaturated fatty acid/MUFA)という。多価の「プーファ」に対して「ムーファ」という呼び方もする。

22:11

ムーファの場合は室温では液体。そして、冷蔵庫に入れると普通は固体になる。

なので、例えばエキストラバージンオリーブオイルを冷蔵庫で保管すると、それは冷蔵庫内で固まるはず。ところが、よく見るとわかるが、日本で売られてるほとんどのエキストラバージンオリーブオイルは冷蔵庫に入れても固まらない。

それは、ここで不純物が混ざってる。つまり、それはプーファ(多価不飽和脂肪酸)。

プーファの場合は冷蔵庫に入れても固まらないので、これが混ざってるということのダイレクトな証明になる。

23:02

一価不飽和脂肪酸:オリーブオイル、キャノーラオイル、ピーナッツオイルに比較的多く含まれてる。

キャノーラとピーナッツに関しては一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸は大体同じ割合で含まれてる。

23:25(不飽和脂肪酸/多価不飽和脂肪酸)

*多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acid/PUFA)

プーファは二種類に分かれる。→オメガ6、オメガ3。

・オメガ6

オメガ6の中にだいたい植物油脂が入る。

オメガ6が豊富に含まれるもの:リノール酸と呼ばれるひまわり、大豆、なたね、コーン、月見草、ごま油。

24:04

・オメガ3

オメガ3の中に亜麻仁油、しそ油が入ってくる。

基本、オメガ3も鎖が長くなってくると、これはほとんど魚に含まれる油になってくる→EPA、DHAと言われるもの。

こういったものは非常に酸化されやすく、且つ常温&冷蔵庫で液体であるもの。これがプーファと言われるものである。

24:35(多価不飽和脂肪酸/オメガ3、6など数字の違い)

プーファには2種類あるという話でしたが、これはプーファに限らず脂肪酸の一番最後の構造がカルボキシル基(COOH)と言われる構造。

これを反対側から数えて、何個目に二重結合が最初に現れるか、というので「3」と「6」の違いがある。

つまり・・・

・オメガ3:二重結合がカルボキシル基から反対のCから数えて3つ目のCに現れるため「オメガ3」と呼ばれる。

・リノール酸(植物油脂):Cが6つ目になった時に初めて二重結合が出てくるので「オメガ6」となる。

25:37

また、一価不飽和脂肪酸で「オメガ9」というのがある。

・オメガ9:二重結合が、カルボキシル基から反対のCから数えて9つ目にくるので「オメガ9」と呼ばれてる。

25:54

このように、二重結合が何番目に初めて現れるかによって、オメガ3or6or9という呼び方をしてるということ。

26:12(プーファは加齢と共に蓄積する)

プーファは飽和脂肪酸と逆に加齢に伴って組織に蓄積していく。

つまり、ミトコンドリアも含めた細胞の構成成分に現代人はどんどん組み込まれていき、気づいた時には組織も血液もプーファだらけという状態になってる。

26:41

加齢と共にプーファの蓄積量が増加する。特に不飽和脂肪酸の中でも炭素の鎖が非常に長い形のDHAやアラキドン酸が蓄積してくる。

そして、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の割合・・・特に多価の不飽和脂肪酸の割合が増えてくることが全ての病院による死亡率を高めてる。これは過去の研究で指摘されてること。

27:21

多価不飽和脂肪酸の二重結合(不飽和結合)と呼ばれるところは非常に酸素のアタックを受けやすい部分。

シードオイルと言われる、種を絞ってできるオイル(ひまわり、大豆、コーンなど)で、医療機関で使われるプーファは大豆油が多い。

イントラリピッドという点滴製剤は大豆油である。大豆油を点滴するという恐ろしい話・・・。

28:00(二重結合の数が多いほど危険)

《プーファの二重結合の数》

・シードオイルの二重結合:2つ

・亜麻仁の二重結合:3つ

・EPA(フィッシュオイルに含まれるもの)の二重結合:5つ

・DHAの二重結合:6つ

これは、二重結合が増えれば増えるほど酸素のアタックを受けやすい。=つまり、酸化されやすいということになる。

28:37

プーファの特徴として、酸化されるとアルデヒドを大量に発生させやすい。発ガン性物質のアルデヒドをたくさん産生させる素になる。

これは、よく見るとDHAが最も強力な毒性物質というのは、二重結合=CとCの不飽和結合の数が最も多いからということに他ならない。

植物油脂(シードオイル)よりも、毒性が非常に強いのは二重結合が多いから、ということになる。

つまり、二重結合の数が多いほど酸化されやすい。

29:30(プーファの作用)

プーファの作用で非常に困るのは「酵素をブロックする」ということ。

実は、酵素はタンパク質。タンパク質はある一定の条件で色んな作用をする物質。

例えば、酵素を見ればわかるが、一定のPHまたは温度で酵素が正常に機能する。

ところが、このタンパク質にプーファが酸化してできるアルデヒドがくっついた場合はタンパク質の構造が変わってしまう。

そうすると、一定の温度または一定のPHで働くことができなくなり、機能が崩れてくる。つまり、構造と機能が崩れてくるということ。

これがプーファからできるアルデヒドの悪影響の主要因の一つ。

30:43(デトックス酵素)

本当は私たちの細胞の中にあるあらゆる酵素、あらゆるタンパク質について言えることだが、その中でも研究でわかってる部分(氷山の一角に過ぎないが)の重要な一つを挙げておく。

それは、「グルクロン酸転移酵素」という酵素が、私たちのデトックス酵素として備わってる。このデトックス酵素が非常に大事。

これが何故大事なのか?

それは、エストロゲン、プーファ、セロトニン、ステロイドホルモンの中でもコルチゾールまたはアルドステロンという脂のホルモンをデトックスするには欠かせない酵素だから。

なので、この酵素がないと、エストロゲンやプーファ、コルチゾールなどが一回できるとずっと作用し続けるという恐ろしい状態になる。

この状態を作り上げるのがプーファである。

プーファはこのグルクロン酸転移酵素の機能と構造を壊してしまう。

32:10

●オメガ9

プーファの中でも特にDHAが最も酸化されやすいということだが、DHAが一番グルクロン酸転移酵素と呼ばれる肝臓のデトックス酵素にダメージを与えるプーファである。

それに対して、一価不飽和脂肪酸やプーファの中でも身体を守るような不飽和脂肪酸がある。

それが「オメガ9」(オメガ9:カルボキシル基の反対側のCから数えて9番目に最初の二重結合が現れる不飽和脂肪酸)。

33:07

このオメガ9は、私たちの体内でステアリン酸から産生される。

非常に大事なのは、必須脂肪酸と教科書や昔の研究で呼ばれてる(これは大間違いのことだけど)オメガ3とオメガ6という害悪のあるプーファがなくなると増加するのがこのオメガ9である。

実際、オメガ3、6という不飽和脂肪酸が私たちの身体で必須でないどころか、毒性物質である。

「必須でない」というのは、私たちの身体でこのオメガ9という不飽和脂肪酸を作れるから。

なので、私たちの身体は必要時にこういう風に不飽和脂肪酸を作ることができるので、外からオメガ3やオメガ6というような非常に毒性の強い不飽和脂肪酸を摂る必要はないということ。

34:23

何故、オメガ9が保護的と言われるのか?

それは、抗炎症作用、抗ガン作用を持ってるから。

二重結合を持ってるが、フィッシュオイルよりは数が少ないということもあり酸化もされにくい。

ところが、酸化されにくいというよりは、オメガ9そのものが抗ガン作用、抗炎症作用を持ってるということで私たちの身体を守ってくれる多価不飽和脂肪酸なのである。

このオメガ9が私たちの身体の中で実際に作られてる。このことは覚えておくこと。

35:08(オメガ9/ミード酸)

オメガ9の中で重要なのはミード酸。

二重結合が3つあるが、ミード酸が非常に大事。

プーファが減少するとミード酸の血液濃度が高くなる。

「5年かけてプーファをデトックスすること」とよく話してるが、このプーファが身体から抜けたというのをどうやって知ったら良いのか?という質問がよくある。

それが、血液検査でわかるのがこの「ミード酸」である。

ミード酸がどれくらいあるか、ということでプーファがどれくらいデトックスされて身体から出ていったのかという、プーファ減少の指標になる身体の中のオメガ9、それがミード酸である。

36:08

●トランス脂肪酸

以上が、飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸、そして不飽和脂肪酸の中の一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸があるという話でした。

そして、もう一つ。人工的に作った脂肪酸がある。

それは「トランス脂肪酸」というもの。

トランス脂肪酸とは:不飽和脂肪酸の二重結合はシス型とトランス型があるが、そのトランス型のものをトランス脂肪酸という。

特に、実際の生活で私たちが関わりのあるトランス脂肪酸は、「トランス多価不飽和脂肪酸」。

一般のプーファはシス型と呼ばれる形だが、それがトランス型に変わってるものがいわゆるトランス脂肪酸。

37:11

このトランス脂肪酸が多いことが、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病に繋がってる。このことが、盛んにアメリカで1980年代から喧伝され、最近ではレストランではトランス脂肪酸は使用してない。「トランスファットフリー」という表示が流行するようになった。

でも、これは完全なプーファからの目くらましである。

その理由は以下。

37:51(人工的なトランス脂肪酸)

トランス脂肪酸は人工的にできるが、自然にできるものも一部ある。

実際の臨床で関係あるのは人工的にできたトランス脂肪酸。

これは植物油脂(シードオイル)。一般的に炒め物や揚げ物で使う油。これは非常に酸化しやすい(魚の油よりはマシだけど)。

それ故、消費期限を延長するために人工的に水素を添加し、酸素を結合できないようにする。つまり、人工的に飽和脂肪酸を作った。それは、いわゆるショートニングやマーガリン。

こういった物質を作るときに副産物としてできるもの。これが人工的なトランス脂肪酸というもの。

38:58(自然にできるトランス脂肪酸)

自然のトランス脂肪酸も少数ながらある。

これは乳製品に2〜6%、ビーフ・ラム肉の脂肪に3〜9%含まれてるもの。

乳製品に含まれる「共役リノール酸(conjugated linoleic acid/略称CLA)」というものがある。

これは肥満、ガン、動脈硬化というプーファが引き起こす問題を逆にブロックする作用がある。これも、自然のトランス脂肪酸に含まれるもの。

39:38

『トランス脂肪酸が何故プーファと反対の働きをするのか?』

トランス脂肪酸はプーファより安定してる、ということだけではなく、最も脂質過酸化反応を起こしやすい・・・つまりアルデヒドを作りやすいと言われるオメガ3のEPA、DHAの合成をブロックする。

これはどういうことか?

実は魚の油を摂らなくても、リノレイン酸と言われる亜麻仁油に含まれる脂があるが、その亜麻仁油を摂取するとごく少量だがEPA、DHAを体内で産生することができる。

その合成過程をトランス脂肪酸がブロックしてくれるということ。

つまり、EPA、DHAの量を減らすという健康効果がある。

40:43

そして、これは2018年にはっきり出たデータだが、心臓の突然死とトランス脂肪酸の血液濃度には関係ないということがはっきり証明された。

ということは、トランス脂肪酸で血管が詰まるといったアメリカの喧伝は実は根拠がなかったということになる。

トランス脂肪酸が身体に悪いと言われてる臨床実験は、ほとんどが実験デザインがずさんであったり、統計操作がなされたり、非常にエビデンスレベルが低いことが明確にされてる。これが2019年に発表されてる。

つまり、トランス脂肪酸というのはプーファの目隠しとなって、非常に悪い油だということが一般の人たちを洗脳した。でも、実際よくよく見てみると、ほとんどトランス脂肪酸が悪影響を出してるというデータは見当たらず、逆にプーファが引き起こす問題を軽減してるということが明らか。

42:01

トランス脂肪酸は少なくともプーファと競合?(42:04)する。そして、そのプーファの悪影響の一部をブロックすることで、プーファよりははるかに害は少ないということが実態である。

だからと言って、トランス脂肪酸が身体に良いというわけではない。

プーファ過剰の現代社会においてトランス脂肪酸は、プーファの害を一部軽減してくれる、という働きを持ってるということである。

42:37

ここまでが、脂質の分類。

次は脂質と細胞の構造の話。

42:50

【細胞の構造】

不飽和脂肪酸の長鎖の多価不飽和脂肪酸は折れ曲がるという特徴がある。

一方、バターなどに含まれる飽和脂肪酸はCの結合がストレートで構造的にまっすぐ。

それに対してDHAのように二重結合(不飽和結合)が多いほど、構造は折れ曲がっていく。

43:17

肺に空気が入って空気を出す時というのは一度風船と同じようにしぼむ。そして、しぼんだ時にそのまま肺が潰れずにまた空気を入れると元の袋のように膨らますことができるのは、実は飽和脂肪酸のストレートの構造をしっかり使ってるから。

ここにもし、プーファという折れ曲がってるような脂肪を使うと、一回空気が抜けた風船は虚脱してしまい、構造的にそのまま膨らまない。

なので、このように私たちの細胞や組織の構造にはストレートで丈夫な形の飽和脂肪酸を使ってる。

44:13

プーファは膜に必要という議論があるが、そもそも細胞膜は私たち哺乳類の細胞には存在しないし、プーファが多いほど細胞の構造が不安定化していく。

44:31〈映像確認〉

上が飽和脂肪酸、下がプーファ。

「呼吸窮迫症候群(RDS)」という赤ちゃんの病気がある。

これは、正常の肺胞(ブドウの房のようになってる)は一回膨らんではしぼむという風に柔軟になってる。

しかし、一回膨らんで次にしぼむ、だけどその次に膨らまない状態になるのが「虚脱肺胞」という。これは肺に空気が入らない状態のこと。

つまり、一回しぼんだ風船がもう膨らまなくなる。これが呼吸促迫症候群といい空気が肺に入っていかない状態で、やがて低酸素脳症となって死んでいく。

この原因がプーファ過剰。

45:35(脂質と温度)

【脂質と温度の関係について】

ロシアや北欧などの寒冷地帯はシードオイルが主体になる。また、魚の油や、種を絞ったオイルの多価不飽和脂肪酸。

こういった寒い地域で植物が育つのは、ほとんどは多価不飽和脂肪酸が含まれてる植物。

これが、赤道よりも少し緯度が高い温帯地域になると、こちらはオリーブオイルに代表される一価不飽和脂肪酸。

日本で言えば岡山などの瀬戸内海地方で採れる。

温帯地域で採れるのがこのオリーブオイル。

そして、赤道付近に行くと、ココナッツオイルやパームオイル。いわゆる、飽和脂肪酸という油が採れる。

46:47

・寒冷地域:シードオイル(多価不飽和脂肪酸)

・温帯地域:オリーブオイル(一価不飽和脂肪酸)

・赤道付近:ココナッツオイル、パームオイル(飽和脂肪酸)

植物は温度によってオイルの性質を変えてるということがここでもよくわかる。

47:00

『裸とセーターを着せた豚ではどちらがプーファが多い?』

暖かくなればなるほど、その温度に適したオイルができる。

寒ければ寒いほどプーファが多くなる。つまり、裸の豚の方がプーファが多いということになる。

47:35

上記を踏まえて・・・アマゾンの魚は寒い地域の冷水魚と呼ばれる秋刀魚やサバと比べて腐りにくいか?腐りやすいか?

あるいは、熱帯地方に多い昆虫食。

実は昆虫というのも同じように、寒いところの昆虫と暖かいところの昆虫では油の組成が違う。

熱帯地方の昆虫食はプーファ過剰かどうか?

48:06

アマゾンの魚は熱帯に近い・赤道に近いところの魚なので、これはどちらかというとプーファが少なくなりオレイン酸が多くなる。

なので、サバやイワシ、秋刀魚と比べて腐りにくいということになる。

また、昆虫の場合。

昆虫そのものは暑くなるほど多くなるが、寒いところの昆虫と熱帯地方の昆虫とでは熱帯地方の方がプーファが少ないということになる。

48:41(脂質と湿度)

【脂質と湿度の関係】

これも非常に重要なこと。

水の透過性・・・どちらが水がよく通すか。

水と親和性が高いのは、実は「不飽和脂肪酸」である。プーファが最も水と溶解性(親和性)が高い油。

糖のエネルギー代謝が回らないと・・・つまり、多価不飽和脂肪酸が細胞に多いほど、細胞外水分を過剰に細胞の中に取り込むことになる。それが、「細胞内浮腫」と呼ばれるもの。

逆に、プーファは水と親和性が高いので油を弾く。

49:29

この油と呼ばれるものに飽和脂肪酸、保護ホルモン(プロゲステロン、アンドロゲン、プレグネノロンというミトコンドリア内のエネルギー代謝を回すホルモン)、甲状腺ホルモン(糖のエネルギー代謝に必須のホルモン)など。これらをシャットアウトして、細胞の外に出してしまう。

50:01

プーファの他に水と親和性の高いもの(=細胞の中に水を引き込むもの):コルチゾール、アルドステロン、セロトニン、プロラクチンなどのいわゆるストレスホルモン(崎谷先生がシックネスホルモンと呼ぶもの)

上記は細胞内に水を引き込む、あるいは細胞全体を親水性にする。

それにより、重要な保護ホルモンや甲状腺ホルモンが細胞内に入りにくくなる。

その結果、細胞内環境が低酸素、あるいは糖のエネルギー代謝の低下などを引き起こすという原因になる。

50:47

飽和脂肪酸は疎水性が強くなる。

飽和脂肪酸の他に水を弾くもの:尿素、プロゲステロン、ダイハイドロテストステロン(DHT/アンドロゲンの中で最も効果の高いもの)、甲状腺ホルモン、グリシン(コラーゲンに含まれてるもの)、ビタミンE、K(脂溶性のビタミン)、アダマタンティン(パーキンソン病で使用される、ドーパミンを放出させる物質/インフルエンザ感染にも効果があると言われてる)、エモージン(???の成分51:58)、クロセチン

52:06

上記は水を弾くものたち。細胞の中の余分な水を外に出す。そして、酸素が効率よく細胞に拡散する。

なので、糖のエネルギー代謝を回すというもの。

52:22

よく、昔からガンの治療などで「尿療法」というものがある。

あれは、尿の中の尿素が非常に重要。この尿素が細胞の中に過剰に溜まった水分を追い出してくれる。

そのことにより糖のエネルギー代謝を再開させる力がある。

52:47

『赤道近くの場所の植物なのに何故不飽和脂肪酸が豊富に含まれるのか?』

脂質と湿度の中で、カクタス、アルガン、ホホバは不飽和脂肪酸を含むオイルの中でも特殊なオイル。

これはいずれもシードオイル。つまり、種を絞ってできるオイルには違いないが、赤道近くの特に乾燥地帯にある植物の種から絞ったオイルである。

・カクタス:メキシコ、アリゾナ(中南米)

・アルガン:北アフリカ

・ホホバ:メキシコ、アリゾナ

53:29

これは、赤道近くにも関わらず、ココナッツオイルやパーム油と違って不飽和脂肪酸(特に一価不飽和脂肪酸)を含むが、何故これは赤道に近い場所にも関わらず不飽和脂肪酸がリッチにあるのか?

これは乾燥地帯にあるので、植物に水を引き込む。

不飽和脂肪酸は水を引き込む力が強いので、こういった乾燥地帯の植物には不飽和脂肪酸が向いてる、ということである。

54:15

【どの脂質が最も太りやすいのか?】

でも、上記の脂質を人間が摂取するとまた話が違う。

「太る」というのは実際にはどういうことか?これを具体的にいうと、遊離脂肪酸(飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸の形が遊離して浮いてる状態)が糖アルコールのグリセロールと結合して中性脂肪になって脂肪組織に蓄積する。

これが皮下脂肪なのか内臓脂肪なのかの違いで、いずれも中性脂肪を脂肪組織にどんどん蓄積していくことが「太る」ということの実態。

55:11

遊離脂肪酸が中性脂肪になりやすい。つまり、グリセロールとくっついて脂肪組織に沈着しやすいのはプーファが最も中性脂肪になりやすい。

また、オレイン酸(一価不飽和脂肪酸)も中性脂肪になりすい不飽和脂肪酸。

遊離脂肪酸が中性脂肪になりにくい。つまり、グリセロールとくっついて3つの中性脂肪になりにくいのは飽和脂肪酸。パルミチン酸やステアリン酸など。

・多価不飽和脂肪酸:最も中性脂肪になりやすい

・一価不飽和脂肪酸:中性脂肪になりやすい(オレイン酸など)

・飽和脂肪酸:中性脂肪になりにくい(パルミチン酸、ステアリン酸など)

55:51(「太る」の実態のまとめ)

つまり、「太る」=実際は食事からプーファやオレイン酸を過剰摂取した場合。

実はそれが脂肪に溜まり、いわゆる「肥満」という形に繋がってるということ。

なので、イメージ的にバターやココナッツオイル、乳製品、肉、牛脂などの油を摂ると太る、という洗脳がされてきたけど、実は太るのは「植物性」のもの。動物性ではなく植物性。

植物性の種から採れるプーファ、オレイン酸が肥満の原因になってる。

56:38

私が常々みんなに伝えてる、「植物性と言ったらアラート」というもの。非常に危ないということで、危険信号を出さないといけない。

「植物性」というと良いと錯覚してしまうけど、実は「動物性」よりもはるかに危険だということはこの脂肪を見ても明らか。

57:02(いつも話す重要な話)

グリセロールから外れて、血液中に浮く遊離脂肪酸は現代人のほとんどはプーファだが、これが全ての慢性病の原因。

・糖のエネルギー代謝のストップ

・ミトコンドリアを障害する

・インシュリン抵抗性(糖尿病)

・ストレスホルモン(コルチゾール、アルドステロン、セロトニン、エストロゲン)が、プーファが血液中に浮くだけで産生されていく

・ガンの餌になる:ガンはプーファを餌にして増えていく

57:52

以上のような全ての慢性病の原因が実は遊離脂肪酸。その遊離脂肪酸の中でも血液中に浮いてる「プーファ」。これが問題。

58:06

【フルクトースはリポリシスを防ぐ】

実は、毒性の強い血液中に浮いてる遊離したプーファをグリセロールとくっつけてサイエンス???(58:27)して、中性脂肪にして回収するのがフルクトースの一つの作用でもある。

これにより、遊離脂肪酸の悪さをストップする。このような作用がフルクトースにある。

後々、中性脂肪にするので脂肪組織に沈着し、それは肥満の形になるが、それは遊離するよりはよほどマシ。

58:54

そして、このお腹や皮下についた中性脂肪は実は肝臓でゆっくりデトックスしていく。

それは、先述のグルクロン酸転移酵素などを使ってデトックスしていく。これが身体の正しい在り方。

それを、リポリシスを起こし、無理やりプーファを血液中に浮かせて中性脂肪を減らしていくということは逆に非常に危険だということ。

なので、長距離走ったり、泳いだりと長時間運動するとリポリシスが起こる。せっかくフルクトースから、遊離したプーファを回収して解毒してるのに、またそれを外してリポリシスを起こさせるということが非常にまずい。

59:48

つまり、中性脂肪は実は遊離脂肪酸が起こす様々な組織障害を守ってくれてる。

なので、中性脂肪が高いということが必ずしも悪いことではない。

1:00:03

プーファはこのように脂肪に蓄積されやすく、且つリポリシス(ストレスがかかる、または低血糖のようなストレスかかる場合の脂肪分解)で血液中に遊離脂肪酸となり放出されやすい。

*リポリシス=脂肪分解:脂肪組織(お腹など皮下脂肪)に溜まってる中性脂肪が血液中でグリセロールと遊離脂肪酸に分かれること

1:00:45

なので、ほとんどの病気(肥満、糖尿病、ガン、自己免疫疾患、精神疾患、神経変性疾患)は実は遊離したプーファによって引き起こされるということ。

1:01:05

以上が今回の内容。

この知識を基礎として次回は実際に脂肪がどのように体内で代謝されていくのかについて。

fin

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