生化学9コレステロールとエネルギー代謝
生化学⑨コレステロールとエネルギー代謝
エネルギー代謝と脂質
コレステロールとエネルギー代謝
●概要
・コレステロール降下剤(スタチン)の副作用は300以上!
・生命体の糖に次いでのストレス防御物質―コレステロール
・細胞の構造・機能・分裂に必須のコレステロール
・LDL-コレステロールが低下すると危険な理由=スタチンの副作用
・コレステロールは体内合成される!
・コレステロールはほとんどが糖・果糖からの体内合成!
・プーファはコレステロール合成を低下させる・コレステロールと加齢
・甲状腺ホルモンVSコルチゾール
・コレステロールの2つの形態(遊離型とエステル型)
・LDL-コレステロール, HDL-コレステロール は抗炎症・抗ストレス物質
・甲状腺機能とコレステロールの関係
・動脈硬化の本当の原因
・コレステロールのエステル化をブロックすると慢性病が治る!
・プロゲステロン、エストロゲンとコレステロール
・紫外線のダメージはコレステロールがブロック
・コレステロールと暴力
・コレステロールと認知症、脳機能
・コレステロールと寿命
・コレステロールの抗がん作用etc.
今回はエネルギー代謝と脂質の最終パート。
『コレステロール』。
今回も非常に重要な話。
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コレステロールとエネルギー代謝も実は非常に密接な関係にある。
コレステロールはあまり良い印象を持ってない人が多いかもしれない。しかし、これは糖(グルコース、フルクトース)に次いで強力な抗ストレス物質であるということが、20世紀初頭から医学の教科書にも書かれてる。
ヘビ毒、サポニンなどの毒性物質を中和する非常に強い抗ストレス作用を持ってる。
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それにも関わらず、食事心臓理論(the diet heart theory)、または脂質仮説(the lipid hypothesis)とも言われる。
上記の理論とは:たくさんコレステロールあるいはバターなどの飽和脂肪酸を食べることが非常に悪い食事だと言われてきた。これによって、コレステロール値が上がり動脈硬化になる、と。また、心臓血管や脳卒中になるなど。
このような、エビデンスはないが一連の仮説が立てられ、仮説のもとに実は植物油脂が売られてきたという歴史がある。
1936年にすでにコレステロール値と動脈硬化の関係がないということが、はっきりと論文で書かれてる。
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(右図)グラフ?
横軸:コレステロール値(上に行くほどコレステロール値が高い)
縦軸:動脈硬化の指標
これを見ると、コレステロール値が高いものほど動脈硬化の脂質は逆に下がってる。
むしろコレステロール値が低い人の方が、中には動脈硬化の脂質が高い人がいてる。
しかし、この図で見る限り明らかに関連性はない、ということがわかる。
2:48〈映像確認〉
■リピトール/スタチン製剤
『リピトール』という薬がある。
リピトール:血液のコレステロール値を下げる薬
もっと具体的にいうと、私たちの身体の中でコレステロールの合成をストップさせる薬。
=ドル箱。長期的にコレステロール値を下げるということで、死ぬまで患者に投与できる薬として爆発的にマーケットに広まった。
日本は当然ほとんどの医者がコレステロール値を下げるのに躍起になってるので、このリピトールを出してる。
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リピトールは「スタチン」と呼ばれる製剤の内の一つ。
このスタチン製剤の副作用が、今までにかなり報告されてる。もちろん米国では集団訴訟にもなってる。
*スタチンの副作用
・腹痛
・発疹
・倦怠感
・筋肉が崩壊していく「横紋筋融解症」(これがひどくなると、透析までいく)
・神経障害
・心不全
・肝臓はもちろん、血液もやられる(血小板減少)
・腎臓
・白内障
・糖尿病という代謝異常(血糖値が上がってくる)
・先天奇形(これは、母親がスタチン製剤を飲んだ場合子供が奇形になって出てくる)
・ガン
・認知機能障害
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上記のようにあらゆる副作用が出る。
これは約300以上の副作用がすでに報告されてる薬。
このようなスタチン製剤が日本の病院レベルでも無節操に処方されてるのが、残念ながら現代医療のレベル。
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*コレステロールの材料
・ビタミンD:ビタミンDは骨を作るだけではなく、形態形成維持と私が呼んでる免疫の要でもある。
・ステロイドホルモン:ステロイドホルモンはたくさんあるが、重要な保護ステロイドもコレステロールから作られてる。
・胆汁酸:脂肪を乳化させる消化の時に必要。
コレステロールはこれらの材料になってる。
先述のリピトールやスタチン製剤はビタミンD、ステロイドホルモン、胆汁酸の合成をブロックする。
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コレステロールは単独で抗炎症作用を持ってる。
これは、冒頭の記述通り、強力な抗ストレス効果を持ってるということ。
抗毒素物質作用、放射線・サポニン・塩素化炭化水素・エンドトキシンなどに対してコレステロールは有効。
*塩素化合物:水道、農薬、消毒薬で広く世界中の土壌・水質を汚染してる。
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また、コレステロールは細胞構造に関して非常に重要な役割をしてる。
・ミトコンドリアの膜にも必要
・遺伝子が入ってる染色体の構造もコレステロールで安定してる
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以上のこれらを全て無くしてしまうとどうなるか?
それは、先述のスタチン製剤の300以上の副作用が出るのも当然のことである。
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■コレステロールとタンパク質の結合
コレステロールは250以上のタンパク質と結合する。
わかってるだけでも様々な重要なタンパク質と結合して、機能と構造を安定させてる。
・マイクロチューブ:非常に重要なタンパク質。これは、私たちのホルモンあるいは電磁波が細胞内のマイクロチューブに働いてシンクロナイズドしていく非常に重要なタンパク質。
・DNAや染色体のタンパク質
・眼のレンズのタンパク質
・筋肉の収縮時に働く「アクチン」などのタンパク質
・神経伝達時に働くタンパク質
・脳のグルタミン酸を結合するタンパク質、過剰なグルタミン酸をデトックスするタンパク質
・形態形成維持=免疫作用のタンパク質
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上記のようなタンパク質に実はコレステロールが結合することで初めて機能と構造が安定してるということ。
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実際に細胞実験でコレステロールを枯渇させると、正常な細胞分裂ができなくなる。
細胞分裂をしたとしても染色体の数を均等に配分されないといういわゆる染色体異常が出る。
これは、例えばダウン症候群、白血病などという病態も全てコレステロール異常が原因となってるということ。
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■赤血球のコレステロールを減少させる実験
これをすると、赤血球自体が硬くなり、且つ脆く壊れやすくなった。
上の図)ルロー:コレステロールをなくした赤血球。連銭(お金が重なって連なった形)。そのように凝集して形も変わり硬くなる。
連銭状態になると血管は通れない。血管の中をスムーズに通るには、赤血球は非常にフレキシブルな形に変わり通らないといけない。
そのフレキシブルさがなくなり硬くなって、血管の壁にぶつかると潰れてしまう。
そうすると、このような固まった赤血球は血液の粘度を上げ、血管が詰まりやすくなる。
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この実験で赤血球中のコレステロールを回復させると、赤血球はフレキシブルに変形し丈夫になったということがわかってる。
なので、赤血球にもコレステロールが非常に重要ということである。
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■細胞内のコレステロールの役割
コレステロールは細胞の中でも非常に大事な役割をしてる。
それは潤滑油(ルブリカント)として働いてる。細部の中のタンパク質の動きをスムーズにすることで、細胞の硬化を低下させる。
実は、細胞もエネルギー代謝が低下すると硬くなる(柔軟性がなくなる)。
これは、エネルギー代謝が低下するとコレステロールの産生が下がってくるから。
そうすると、細胞が硬くなる。カルシウムが沈着する。
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糖のエネルギー代謝が低下すると、骨や歯などカルシウムを元々必要とする組織以外に石灰化が起こる。これを異所性石灰化という。
そして、最終的には繊維化(炎症の最終形態)。
そうなると、完全に細胞の機能と構造は壊れてしまう。
調和の乱れた動き、スムーズにタンパク質が機能を持たなくなるということで、細胞の中でもコレステロールは非常に重要な働きをしてるということである。
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■コレステロールの合成と障害物質
コレステロールは体内合成がほとんど。
その材料はほとんど糖である。
生命とは不思議だが、コレステロールは脂だけどその素は糖と果糖。これがアセチルCoAになり、200以上の酵素を必要として最終的にコレステロールに体内で変換されて、それがステロイドや胆汁酸あるいはビタミンDの形に変わる。
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コレステロールの主な経路は、ステロイド。
問題は「スタチン製剤」。
スタチン製剤は何をするのか?
HMGCoAからメバロン酸にいく経路の酵素をブロックするのがスタチン製剤。
実は、EPA・DHA(オメガ3の最も毒性の強いもの)もスタチン製剤と全く同じ働きをする。上記の酵素をブロックする。
それによって、スタチン製剤あるいはフィッシュオイルがコレステロールの体内合成をブロックする。これは非常に恐ろしいこと。
★オメガ3はたくさんの害悪があるが、その一つとしてコレステロールの体内合成をブロックする(これも覚えておくこと)。
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また、代謝経路でメバロン酸の次の「ファーネシルリン酸」というもの(スクワレンの手前)。
実はこれは「コーエンザイムQ10」の合成に必要なもの。
*コーエンザイムQ10:ミトコンドリアの内膜、電子伝達系に電子の受容体として重要な酸化物質。電子を受け取る酸化物質(抗酸化ではない、注意)。
ということなので、コレステロールの合成を例えばスタチンやEPA、DHAでブロックしてしまうと、コーエンザイムQ10も無くなってしまうということである。
それにより、電子伝達系が機能しなくなる。つまり、エネルギー産生がミトコンドリアでできなくなる。
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なので、EPA、DHA、スタチン製剤はコレステロールの合成のブロックによる害悪だけでなく、ミトコンドリアのエネルギー代謝・電子伝達系も破壊してしまうという恐ろしい物質である。
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コレステロールの体内合成はほとんど肝臓や小腸がメインになってる。たくさんの酵素を必要とする。
そして、肝臓や小腸で合成されたコレステロールを組織に配り、組織はこのコレステロールからステロイドを作っていくという形になる。
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■コレステロールの体内合成と代謝
ほとんどのコレステロールは食事より生体内合成である。
つまり、食べたコレステロールが私たちの身体の中でコレステロールになるというのはごく微量で、ほとんど私たちの身体は自分で糖からコレステロールを作ってる、ということである。
基本的にはコレステロール合成は全ての組織でできる。特に肝臓や小腸だが、副腎皮質、卵巣、精巣といったところがメインになる。
基本的には核がない赤血球以外の全ての組織で作ることはできる。
ピンチになると、私たちの身体は潜在能力を発揮するということ。
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プーファはコレステロール合成を低下させる。
先述のEPA、DHAは最大のコレステロール合成障害物質。二重結合が多くなるほどコレステロール合成は低下する。
逆に飽和脂肪酸はコレステロール合成を上昇させる。
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■コレステロールと加齢
エネルギー代謝とコレステロール産生量は比例する。
つまり、糖のエネルギー代謝が高くないとコレステロールは産生できない。
たくさんの酵素が必要なので、当然糖のエネルギー代謝がないと酵素は働かない。
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“加齢と共に皮膚の透明感がなくなる”
これは高齢者と若者を比べると一目瞭然だけど、この理由もコレステロールにある。
死滅した皮膚細胞にはコレステロールにプーファがくっついたエステル化したもの、あるいは硫化水素(硫黄)がくっついたコレステロールが蓄積してる。
これがいつまでも新陳代謝しない。
要するに、死滅した皮膚細胞が新陳代謝をすれば皮膚は毎回リフレッシュされて透明感がある。しかし、プーファがくっついたコレステロールが蓄積した皮膚細胞はいつまでも新陳代謝しない。それが皮膚をくすませる。
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それが、ここにフリーのコレステロールを塗ったり投与をすると、なんと死滅した皮膚細胞は剥がれ落ち、若い肌になる。
実は、フリーのコレステロール(遊離コレステロール)はタンパク質分解酵素を活性化して古いタンパク質を分解し、新陳代謝を高める。皮膚のバリアも回復することがわかってる。
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*コレステロールの体内合成について
脳、皮膚、肝臓といったところで加齢に従って減少していく。ビタミンDも減少していく。
その一方で、プーファがコレステロールに結合した「エステル型」や硫黄がくっついた「硫化型」のコレステロールは増加する。(先述の死滅しない皮膚細胞に増えてるコレステロールの形)
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加齢によるコレステロールの合成低下はコルチゾールと甲状腺ホルモンの割合が高くなることによって、コレステロール合成低下が起こる。
つまり、甲状腺機能低下、あるいは糖質制限といった極端なストレスを与えることによりコルチゾールは高まるが、そういった状態ではコレステロールの合成はどんどん低下して、エステル型・硫化型のコレステロールは増加していく。
19:43
■コルチゾールが増える
これは、ストレスや炎症などの状態ではコルチゾールが増えて、その一方で甲状腺ホルモンは低下する。
これは実は「ランドル効果」と全く同じ。つまり、コルチゾールが上がれば甲状腺機能は低下し、甲状腺機能が高まってる状態ではコルチゾールは分泌されない、という関係にある。
20:15
■体内のコレステロールには2つの形がある
・先述の「フリーのコレステロール(遊離コレステロール)」。
・加齢が進む、あるいは食事によるプーファ過剰によってコレステロールにプーファが結合した「エステル化コレステロール」。
この2つの形がある。
医学では教科書にこのようなことは書いてないし、医者もコレステロールのこの2つの形があることは全く知らない。
20:56
健康な状態であれば、コレステロールはフリーコレステロールである。
ところが、現代人のプーファ過剰の状態ではエステル化するコレステロールが増えてしまう。つまり、プーファが結合してしまうということ。
健康な若年者では脳内のコレステロールは当然フリーコレステロール。
ところが、現代人の場合、加齢と共に脳内のコレステロールはエステル化コレステロールが蓄積していく。
21:32
狩猟採集時代、人類のほとんどの歴史は狩猟採集だった。
その時はほとんどプーファの摂取がなかった時代だった。なので、おそらく脳のコレステロールもほとんどがフリー。
そうすると知能・判断・様々な感情といったこれらも私たちの近代社会よりも狩猟採集時代の人々の方がよほど知能や判断力、憐れみの情などは高かったということは間違いないはず。
現代では全ての脳機能が低下してきている。
22:30
20歳を超えると現代人では遊離コレステロールの5倍の速度でプーファがついたコレステロールエステルが蓄積してくる。
45歳を超えると、血管のコレステロールの主成分がそのコレステロール。
22:51
コレステロールエステルとフリーのコレステロールの比が高まる。つまり、コレステロールエステルがどんどん増える状態というのは、ガン・心筋梗塞・突然死などですでにコレステロールエステルが高いということが論文報告されてる。
23:15
【代謝について】
コレステロールは環状構造(ステロイドホルモンも同じ)。
これ自体が分解できないので、胆汁酸に変換し「胆汁」として古いコレステロールを排出してる。
そして、このコレステロールはさらに胆汁から小腸に流れていく。その後、便となって出ていく。
大部分はまた再吸収され、またコレステロールを肝臓で全身に配る。
この一連を「腸管循環」という。
一部のコレステロールは排出されるということ。
24:09
■リポタンパク質について
コレステロールが色々な組織から肝臓にバックする、あるいは肝臓から組織に送るという過程では血液に入っていかないといけない。
ところが、コレステロールは他の脂肪酸と同じく脂質なので水に溶けない。そのためにタンパク質と結合させる必要がある。
このタンパク質を「リポタンパク質」という。
*リポ=脂
24:45
コレステロールあるいは他の中性脂肪もあるが、そういったものがタンパク質と結合した形のものがいわゆる「カイロミクロン(食事から血液・小腸を通って全身の血液に入る形のリポタンパク質)」、あるいは「VLDL(very low density lipoprotein)」、「LDLコレステロール」、「HDLコレステロール」という、これら全てタンパク質とコレステロール、中性脂肪のコンビネーションの一つの形。
25:28
先述のようにコレステロールの排出は肝臓から胆汁に行く。
そして、小腸で再び流され一部は便となって出るが、ほとんどは門脈を通って肝臓に戻る、という腸管循環をしてる。
26:00〈映像確認〉
上記の4つのリポタンパク質。
・HDL
・LDL
・VLDL
・カイロミクロン
これらの特徴を一覧表にした。
これは簡単に覚えておくと良いが、リポタンパク質にコレステロールが多いか中性脂肪が多いかによって2つに分かれる。
*リポタンパク質の中にコレステロールがほとんどの成分が→HDL、LDL
*中性脂肪がコレステロールよりも大部分を占めるのが→VLDL、カイロミクロン
この2つに分かれる。
26:42
また、方向性の違い。
*コレステロールを含むHDLとLDLの違い
・HDLは末梢の組織から肝臓にコレステロールがバックする形。
・LDLはその逆。肝臓で生産され末梢組織に向かうもの。ベクトルが違う。
*VLDLとカイロミクロンの違い
・VLDLも肝臓で生産されて末梢組織に送られる形。
・カイロミクロンは逆。食事から入り、末梢組織へ行って肝臓に戻ってくる。
このような方向性の違いがある。
27:27
というように、リポタンパク質は大きくコレステロールをたくさん含むのか、中性脂肪をたくさん含むのかによって2つに分かれる。
また、あとは方向性の違い。それにより上記の4つに分類される。
27:44〈映像確認〉
左)肝臓のコレステロール代謝
様々なコレステロールが最終的に肝臓に集まってきてVLDL(中性脂肪が多い)という形で全身に送られるか、または胆汁に送られるか、胆汁酸に変わるかという形で肝臓のコレステロール代謝はなされてる。
28:11〈映像確認〉
右)リポタンパク質
4つの機能の違いがあったが、これは大きさも全然違う。
カイロミクロンが一番大きく→VLDL→LDL→HDLの順に小さくなっていく。
28:34
●肝臓でのVLDL
肝臓が中性脂肪をVLDLにして、血液中・・・(28:43)
肝臓で生産された中性脂肪は脂肪新生で最終的にはパルミチン酸から中性脂肪にして、その中性脂肪を血液中に送るためにリポタンパク質にする、というのがVLDL。
これには少量のコレステロールも含まれてる。
29:07
そして、組織に中性脂肪を。
中性脂肪は主に筋肉、あるいは脂肪組織へ。
そういうところでエネルギー源になるということ。
29:19〈映像確認〉
右)リポリシス
中性脂肪が組織で分解される後、脂肪がどうなるかということ。
もしも遊離した脂肪酸が肝臓に運ばれてきた場合は、肝臓でケトン体合成または糖新生を行う。
これらを行うのは主にストレスがかかった時、または低血糖時。
そういったシックネスパターンの代謝。
そこでできたアセト酢酸、βヒドロキシ酪酸といったものは筋肉などの組織でエネルギー源として使われる。
30:21〈映像確認〉
コレステロールと中性脂肪の形。循環を図示したもの。
小腸から入ったカイロミクロンが最終的に組織を通って肝臓に戻ってくる。
そして、肝臓からはVLDLという形で組織にまた送られるという循環を示してる。
30:55〈映像確認〉
これも同じ(図示)
食事から入っていったカイロミクロン。
これが、組織で使われた残りが肝臓に戻り、肝臓からまたVLDLという形で全身を循環させる。
そして、遊離脂肪酸は筋肉、脂肪組織で使われる。
その一方でLDL・HDLも組織あるいは肝臓、小腸で作られて、このコレステロールの多い方も末梢組織で必要な時に供給される。
31:37
●LDL・HDLコレステロール
LDL・HDLはリポタンパク質の中でもコレステロールの含有量の多いもの。
これは、コレステロールそのものが抗ストレス効果を持つようにLDL・HDLもいずれも強い抗炎症、抗ストレス作用を持っている。
《LDL》
LDLに関してはコレステロールをステロイド合成が必要な場所に届ける重要な物質になる。皮膚、脳、卵巣、精巣、副腎。
皮膚は最大の内分泌器官。
32:16
《HDL》
一方のHDL。これは方向がLDLと逆のもの。
LDLは肝臓→組織。HDLは逆で末梢組織→肝臓にバックする。このようなコレステロールの物質がHDL。
HDLの主な働きは毒素。アルコールあるいはエストロゲン、放射線、エアロビ、塩素化炭化水素、クロロホルム、DDT(農薬)、スクラロース(人工甘味料/塩素系のもの)、塩素系の抗うつ剤。
上記のものを服用すると、HDLがこれらを結合して肝臓にバックさせる。そして、肝臓でこれらの毒性物質をデトックスするということになる。
33:23(エアロビ)
エアロビをすると、HDLが上昇していく。
これは何故か?
それは、エアロビによってストレスホルモン・・・例えばアロマテースというストレス酵素が働いて、全身でエストロゲン産生工場を作る。増えたエストロゲンをHDLが結合させて、肝臓に持っていってデトックスする。
つまり、HDLが上がるということ。そしてLDLとHDLを足した総コレステロールに対してHDLが高いという状態は、場の環境にストレスが加わってるという風に判断しないといけない。
34:13
現代医療ではHDLが高まることが非常に良いことだ、と全く逆のことを教えてる。HDL=善玉コレステロールで、LDL=悪玉コレステロールだと。
だけど、私からするといずれも「善玉」である。抗炎症、抗ストレス物質として働く。ただ、その方向性や役割が違うというだけで、いずれも非常に重要なストレス物質。
ただ、検査でHDLが上がってるというのは今非常に身体の状態が悪いということを示唆してる。
35:00
●HDLと心臓血管疾患
HDLコレステロールが高い人ほど、心臓血管疾患のリスクが高いということがわかってる。
HDLコレステロールが高いということは、エストロゲンや放射線、塩化毒性物質などが高いということなので、血管の障害やガンといったものが高くなるのは当たり前。
35:35
●甲状腺とコレステロール
これはランドル効果と同じような、秤の関係にある。
甲状腺機能が高いとコレステロール値は高くはならない。
逆にコレステロール値が高いと甲状腺機能が低下してるということが言える。
それは何故か?
LDLコレステロールは肝臓から組織に送られる、ということでした。
これは、甲状腺ホルモンが働くことで(ナイアシンアミドやビタミンAも必要だけど)、各組織でステロイド合成・・・特に保護ステロイドと呼ばれるプロゲステロン、DHA、プレグネノロンといった糖のエネルギー代謝を高めるホルモンが作られる。
もちろん、それで対処できない場合はコルチゾールやアルドステロン、エストロゲンといったストレスホルモンも変換されて一時的に使われることもある。
36:52
●胆汁酸生成合成
これも、甲状腺ホルモンがあって初めて変換が進む。
ということは、甲状腺機能低下症ではLDLコレステロール値は高いままになる(胆汁酸に変換されないので)。
37:24
●コレステロール値が上昇
コレステロールの値が低いことが良いことでもなく、高いことが良いことでもない。
コレステロール値の上昇というのは、甲状腺機能が低下することによって使われなくて浮遊してるということ。
また、急性のストレスがかかった場合、保護ステロイド(プロゲステロン、DHA、プレグネノロン)がたくさん作られていく。
そのためにコレステロール合成をUPさせないといけない。
そんな状況。いずれも、生命場にストレスがかかってると判断する。
38:07
つまり、コレステロール値が高いこと自体が動脈硬化をもたらしたりすることではない。
コレステロール値が高いと見た時には生命場にストレスがかかってるか、甲状腺機能が低下してる・糖のエネルギー代謝が低下してるという風に読まないといけない、ということ。
38:30
●肝機能障害ではHDL・LDLコレステロールの値は?
肝機能障害では血漿蛋白も下がるが、コレステロール合成そのものが下がってしまう。つまり、コレステロール値が低下する。
コレステロール値が下がることも肝機能異常、あるいはDHA・EPAの過剰、スタチン製剤などの毒性物質が入ってるということを示唆してる。
また、コレステロール値が高すぎるというのも糖のエネルギー代謝の低下、ストレス過剰ということで、いずれも身体にとっては危ない状態だということである。
39:22
■臨床で遭遇する症例
*症例1*49歳女性:主訴は嘔気・嘔吐。既往歴はコレステロール値が高い=つまり、糖のエネルギー代謝が低い。脂の多いものを食べた後、上腹部に痛みが出た。不快感、吐き気、嘔吐。吐血はないという状態。
この状態は何を考えないといけないか?
「脂の多いものを食べた」ということは、それを乳化するものがたくさん出るということ。=それが「胆汁」。
その胆汁を出そうとして痛みが出る。
これは実は「胆石症」。胆石がたくさんできる。高コレステロール血症。
コレステロールを変換できない場合に胆汁にコレステロールがたくさん溜まる。そうすると、そのコレステロールが過剰に胆汁に入ってしまうと一部結石になる。
40:44
もちろん、コレステロールが多いだけで石になるわけではない。実際にはコレステロールが高いという状態は甲状腺機能低下なので、甲状腺機能が低下すると胆のうの収縮がブロックされる。
胆のうの収縮がブロックされるということは、胆のうが胆汁を絞り出せない状態になる。
つまり、脂の多い食べ物を食べた後でも胆汁を十分に出すことができない。
41:20
そうすると、身体は、胆のうもそうだがリズミカルに収縮してまた新しい胆汁を溜めて、また収縮して出してという風にダイナミックに動いてるわけだけど、それが甲状腺機能低下・糖のエネルギー代謝低下によって止まってしまう。
そうすると、胆汁がずっと停滞したまま。しかも、その胆汁にはコレステロールが多い。
このような状態で胆汁が「胆泥」と呼ばれる泥状になる。
そして、時間が経つとそれがやがて胆石化する。
この石が動いたときに非常に強い痛みが出る。それは、石が粘膜を傷つけ、石の移動で痛みが出る。
42:17(症例続き)
*症例2*38歳女性:右上腹部及び心窩部(みぞおち)痛、吐き気、嘔吐。
この女性も高コレステロール血症がある。つまり、甲状腺機能、糖のエネルギー代謝がブロックされてる。
今まで時折、上腹部痛があったというのは、明らかに症例1と同じ胆石があるということを疑わせる。
現在は持続的に背中に放散する腹痛及び発熱まできたしてる。そして、肝機能異常。血清アミラーゼ値が上昇。
42:55
症例1よりもこの2の方が重篤。これは一体どういう状態なのか?
それは、症例1が進行した状態。つまり、胆石が胆のうの袋から出て、胆汁が流れる管(胆管)を詰まらせてる。
そうすると、停滞したところにバクテリアが増えて炎症を起こす。それにより、発熱や肝機能障害が起きてる。
そして、「アミラーゼの上昇」ということは、膵臓にも炎症を起こしてるということ。
つまり、病名としては「胆嚢胆管炎」。
症例1は「胆石症」で胆嚢炎までだったけど、このように胆管まで炎症を起こして詰まらせると全身の症状が出てくる。
44:02
■コレステロールのエステル化(詳しく)
アシルCoAコレステロールアシルトランスフェレースという酵素がある。略称はACAT(崎谷先生は「エイキャット」と呼んでる)。
この酵素の働き:フリーのコレステロールにプーファなどの長鎖の脂肪酸を結合。つまりエステル化させる酵素。
44:35
フリーのコレステロールにACATが働いて、これにEPAとフリーのコレステロールをくっつける。すると、EPAコレステロールエステルというのができる。
44:50
動脈硬化巣を実際に調べると、プーファとエステル化したコレステロールだらけ。
EPAコレステロールエステル、DHAコレステロールエステル、アラキドン酸コレステロールエステル、リノレイン酸コレステロールエステル、オレイン酸コレステロールエステル。
このように、不飽和脂肪酸(プーファが多いが)とフリーのコレステロールが結合した形がいっぱい動脈硬化巣で見つかる。
つまり、動脈硬化をもたらしてる悪玉コレステロールと医者たちが呼ぶものの実態は、実はLDLコレステロールではなく(LDL、HDLどちらでもそうだが)、コレステロールにプーファがくっついた、あるいはオレイン酸がくっついたものが悪玉と呼ばれるコレステロールの正体である。
46:00
MDA(マロンダイアルデヒド)と呼ばれるオメガ3の過酸化脂質(アルデヒド)がある。
これが実質的にLDLあるいはHDLコレステロールと呼ばれるタンパク質の部分(リポタンパク)。
アポリポタンパクとALEs(終末過酸化脂質産物:アルデヒドとタンパク質が結合した「炎症ゴミ」)、これを形成して、変性コレステロールのマクロファージからの排出経路をブロックする。
つまり、マクロファージはALEを認識して食作用によってゴミ掃除をしようとするが、このMDA自体がマクロファージのタンパク質分解酵素など様々なマクロファージの機能をブロックするためにマクロファージの食作用=場の掃除機能を完全に廃絶させてしまうということ。
47:22
この、ALEをたくさん抱えたマクロファージは食作用を十分に消化できず抱えたままの状態になる。
そのような状態になると、マクロファージの細胞の中そのもので激しい炎症が起きて、マクロファージそのものが死滅していく。
この、死滅したマクロファージはゴミなので、これを新しいマクロファージが来て掃除しようとするが、MDA、ALEがあるためにまたその新しいマクロファージも死んでしまう。それによりどんどんマクロファージの死体(ALEまたはアルデヒドをたくさん抱えた死滅したマクロファージ)を動脈硬化巣に蓄積していき、どんどん炎症を拡大していく。
これが、動脈硬化の実態である。
48:23
さらに、動脈硬化の炎症が進むと最終的には繊維化して硬くなる。
これが動脈硬化。
48:32
死滅したマクロファージ=「フォームセル」という。
フォーム=泡。
つまり、完全に泡状化してしまうという形態上の異常が出てくる。
48:48
HDLに含まれるリン脂質も酸化される・・・つまり、リン脂質の中のタンパク質にMDAというオメガ3の過酸化脂質が結合して変性させる。
これによりHDLの機能は完全に失われる。そして、HDLそのものが炎症ゴミになる。
49:17(「コレステロールのエステル化」のまとめ)
動脈硬化の本当の原因はサイズの小さいエステル化したLDL・HDLコレステロール。つまり、プーファがくっついたLDL・HDL。
これは、酸化される。
コレステロールに血管内皮細胞の活性酸素種や酸素が接触することで、LDL・HDLコレステロールにくっついたプーファが自動酸化する。
そうするとアルデヒドができる。このアルデヒドはすぐさまLDL・HDLのタンパク質に結合して炎症ゴミを作る。
あるいは、このLDL・HDLコレステロール内にリポファッシン(そこに鉄があればリポファッシン(シミ)ができる)、またはALE(炎症ゴミ)を作る。
50:20
こういったものはマクロファージが掃除しようとするが、マクロファージ自体がこれを抱えて死んでしまう。
そして、フォームセルとして蓄積していく。これを掃除しようとしたマクロファージもまた同じ運命になる。
これがどんどん連鎖反応を起こして、動脈壁に炎症を拡大していく。
炎症の最終形態として、エストロゲンやセロトニンなどの物質が出てくると繊維化が起こり硬くなってくる。
そして、カルシウムがそこに沈着して動脈硬化巣の出来上がり、ということになる。
51:04〈映像確認〉
上記を図示したもの。
LDL・HDLというところのプーファ。これにエステル化したLDL・HDLに脂質過酸化反応が起きて、MDAあるいは4HNE(オメガ6からできるアルデヒド)がタンパク質とくっついて変性ゴミとなる。
この変性ゴミをマクロファージが処理しようとする。そして、細胞の中に入れて、これを分解して消化しようとするがマクロファージ自体がそれを消化できずに死滅していく。
これを動脈の中で繰り返せば動脈硬化が起こる。
52:03
プーファがコレステロールと結合するエステル化コレステロール。
これは、最終的には炎症ゴミへと変化する。
これを覚えておくこと。
52:16(動脈硬化の本体)
プーファとフリーコレステロールをくっつけるアシルCoAコレステロールアシルトランスフェレース(ACAT)という酵素自体を、プーファ(特にオメガ3)が活性化する。
なので、オメガ3を摂取すればするほど、加齢の原因となってるエステル化コレステロール=プーファとコレステロールが結合したエステル化コレステロールが増えていくということである。
これが動脈硬化の本体でもある。
52:57
ガン、動脈硬化、アルツハイマー、肥満で実際にACAT(コレステロールとプーファのエステル化を媒介する酵素)をブロックする薬が有効であることが多数報告されてる。2019年にも。
53:18
■プロゲステロンはACATをブロックする
プロゲステロン(=保護ホルモン)はたくさんの強力な抗エストロゲン作用、糖のエネルギー代謝を回すなど様々な素晴らしい効果があり、またACATをブロックしてフリーのコレステロールをたくさん作る作用をする。
つまり、プロゲステロンがたくさんある人ほど皮膚も若々しい。老化も非常に遅いということになる。
53:51〈映像確認〉
■先述の「小さいサイズのコレステロール」という話
同じ形状の物体であれば、サイズが小さいほど表面積は増す。
下図)小さく砕くと、六面の小さいサイコロがいっぱいできる。
そうすると、表面積が拡大することで酸素や活性酸素と触れやすくなる。
なので、もしここにプーファがあれば、小さいLDLコレステロールの方がより酸化しやすいということになる。
フリーのコレステロールではこういう問題は起こらないが、現代人はプーファ過剰によって、あるいはACATの酵素の活性化によりプーファとフリーのコレステロールが結合する。
54:44
なので、小さいエステル化コレステロールの方がより酸化を受けやすく、アルデヒドを作り、炎症性物質に変わりやすいということが言える。
54:59
LDLコレステロールサイズを小さくする要因として、エストロゲン製材(大豆、農薬、プラスチック製材、ピル、タバコの煙など)がある。これはLDLコレステロールのサイズを小さくする。
あるいは、もしこれがプーファと結合したコレステロール(エステル化コレステロール)だと、簡単に炎症ゴミに変わり、動脈硬化などの炎症を引き起こす。
55:33
その一方で、酸化されにくい=LDLコレステロールサイズを大きくする要因としてはバター、動物性脂肪。また、マーガリンでさえもLDLコレステロールを大きくする要因となる。
55:51
■飽和脂肪酸悪玉説、コレステロール悪玉説というのは、ずっとメインストリームの医学で唱えられてきたが、これを実際に植物油脂に変えるとどうなるか?
それは、コレステロール値が低下する。
これを魚の油に変えるともっとコレステロール値が低下する。
コレステロール値が低下することで心筋梗塞は倍増、総死亡率は上昇することが2016年のBMJ(医学雑誌)で報告されてる。
56:29
■紫外線による皮膚のダメージ
これは、糖のエネルギー代謝が回ってる人と糖のエネルギー代謝が低下してる=甲状腺機能が低下してる人では受けるダメージが全く違う。
実は、フリーコレステロールは紫外線による皮膚のダメージを最小限に抑える。
なので、シミになりにくい。
「メラノーマ」と呼ばれる悪性黒色腫という皮膚のガンにもなりにくいということでもある。
57:00
ところが、プーファやスタチン、EPA・DHAといったコレステロール降下剤はコレステロール合成そのものをブロックする、あるいはプーファそのものがエステル化したコレステロールを作ってしまうので、紫外線による皮膚のダメージも深刻になる。
なので、紫外線を浴びてすぐシミになるという人は、紫外線が原因ではない。
原因は自分の身体の方にあるということ。
つまり、プーファ過剰、あるいはコレステロールを降下させるような薬を飲んでる、または糖質制限などのコレステロールの合成そのものを止めてしまうようなことをしてるということ。
57:54
■総コレステロール値が180を下回ってしまう
このような状態では暴力行為、暴力沙汰による死亡が増加することがわかってる。
なので、暴力もコレステロール値が下がる、つまり、糖のエネルギー代謝が下がってる、あるいはプーファ過剰によるものであるということ。
58:19
■総コレステロール値が200以下
この場合は、50歳以上で認知症になりやすい。
アルツハイマーなどの認知症では記憶、認知を司る重要な部位のコレステロール濃度が低下してる。
このように、コレステロールは脳の機能でも非常に重要な物質であるということがわかる。
何故なら、体重の2〜5%しかない脳が全体の1/4のコレステロールを占めてる。それくらい、脳はコレステロールリッチ。
58:55
他の哺乳類が大体脳組織1gにつきコレステロールは多くても2mgくらいだが、それに対し人間はその約10倍コレステロールを蓄積してる。
これは他の哺乳類と比べて、人間が様々な付加価値を本来的にはもっと発揮できるというシステムになってるはず。
59:33
■脳の興奮性ストレス
アスパラテームなどの旨み成分、味の素=グルタミン酸ナトリウムは脳細胞からコレステロールを奪ってしまう。
つまり、そのようなものを食事から摂取してると、どんどん脳細胞のコレステロールが消費されて無くなっていく。
さらに、脳の興奮性ストレスによってコレステロールエステル(コレステロール+プーファ)が増えてしまう。
乳酸、アンモニアも脳の興奮性ストレスをもたらす物質。
1:00:19
■コレステロールと生存率
入院中の患者のコレステロール値が100以下の場合、平均値の人よりも10倍の死亡率がある。
つまり、コレステロールが低すぎることにより死亡率は高まる。
コレステロール値が45を下回ると生存者はゼロである。これは、生命が止まってしまうということ。
1:00:47
●長寿
50歳を超えてしまうと、低コレステロールもあらゆる病気の死亡リスクと関係してる。
コレステロール値が270だと現代では高いと言われるが、これぐらいの値がちょうど良い、最も長寿だということが1989年に報告されてる。
1:01:09
回虫にコレステロールを産生する遺伝子を組み込んだ実験がある。
これにより寿命が131%に延長(人間だと175歳に当たる)することがわかった。しかも、放射線や熱ダメージの耐性がUPする。
つまり、コレステロールが多いほど寿命が長くなるということ。
1:01:32
ただ、270を超える・・・例えば300や400などのコレステロール値だと、これが逆に甲状腺機能が低下してるために変換が進まないというサインになる。
なので、大体270くらいが目安。これくらいが総コレステロール値としては一番良い数値だということ。
これより高い場合は甲状腺機能の低下、これより高い場合も糖のエネルギー代謝の低下。
なので、高すぎず低すぎずというところがコレステロールの真実である。
1:02:17
■ラノステロール
コレステロールの前駆体(一つ手前)に「ラノステロール」というのがある。
ラノステロールとは・・・
・神経の保護作用。
・ミトコンドリアのアンカップリング:電子の滞りをなくす&体温を上げる作用がある
・タンパク質の折りたたみ異常:折りたたみ異常を防ぐことでアルツハイマーや糖尿病を防ぐことができる
・コルチゾールを低下させる:11βデハイドロキシジェネースというコルチゾールを産生する酵素をブロックする作用
・白内障予防のためにラノステロールの点眼液がある
・エンドトキシン:エンドトキシンによる炎症への保護作用
・不妊への効果
以上のような効果がラノステロールにある。
1:03:26
ラノステロールは抗ガン作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、抗寄生虫作用などが認められてる。
これはその通り。ラノステロールがコレステロールになり、保護ステロイド(プロゲステロン、DHA、プレグネノロン)になれば、もちろんこういった作用を持つ。
なので、ラノステロイドそのものがガンを殺傷したり、バクテリアやウイルスを殺傷するわけではない。あくまでも、私たちの糖のエネルギー代謝を高めることによりこのような作用をもたらすということ。
1:04:06
■食事心臓理論、脂質仮説
食事心臓理論、脂質仮説を冒頭に記載してるが、これで一体誰が潤うのか?ということについて。
・リピトールに代表されるコレステロールの薬
血液検査も含め、製薬会社と検査会社がだいたい年10兆円のマーケットを持ってる。
・飽和脂肪酸悪玉説、コレステロール悪玉説
これの柱であるフィッシュオイル産業、またはシードオイル産業。これらのプーファ産業と、これを大量に加工食品に忍ばせてる大手食品会社。15兆円のマーケット。
・ガン慢性病に対する治療薬の利権
これも製薬会社。10兆円規模。
・子供の成長、学習障害
これも医療機関等が7兆円のマーケットがある。
1:05:17
このように、誤ったコレステロール・飽和脂肪酸悪玉説によって権力者が株式を持ってる多国籍企業に毎年お金が転がり込んでくるという構造になってる。
なので、本当のことを暴露してしまうと彼らが血眼になってそれを潰しにかかるという歴史が繰り返されてる。
1:05:54
1992年にフラミンガム大規模疫学的調査という結果が報告されてる。
これは、フラミンガムという米のマサチューセッツ州で行われた大規模の疫学的調査である。
ここでもうすでに、飽和脂肪酸&コレステロールを含む食べ物を食べれば食べるほど、またカロリーを摂取すればするほどその人の血液中のコレステロール値はむしろ下がるということがわかってる。
さらに、コレステロールや飽和脂肪酸をしっかり含む食べ物を食べた人、あるいはカロリーをしっかり摂取した人の方が痩せてる、体重は最も少ない、最も活動的だということがすでに報告されてる。
なので、このような疫学的調査、実際の臨床の結果も全て覆い隠して
シードオイル産業やフィッシュオイル産業、製薬会社は盛んにコレステロール悪玉説や飽和脂肪酸悪玉説という『脂質仮説』を未だに押し付けてるというのが現代の現状である。
1:07:22
今回はコレステロールを中心にエネルギー代謝の関係で非常に重要な話でした。
全て、この脂質“プーファ、飽和脂肪酸、コレステロール”という物質が私たちの健康に非常に重大な影響を与えてる、ということである。
fin
